紅き翼を持つ天使－イナズマイレブン－ (ページ13)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:59,695 hit

第１３話ページ13

円堂＞行っちまったな・・・。

豪炎寺＞・・・円堂。

円堂＞ん？

豪炎寺＞部活のあと、少し付き合ってくれ。

円堂＞え？・・・ああ、いいけど。

突然の俺からの誘いに、円堂は戸惑った様子で答えた

本当は、俺から話す事ではないとは思う

だがあいつはきっと、今は自分から話す事はしない

円堂は知るべきだと、俺は考えたんだ

練習のあと、俺は行き先を言わないまま円堂と歩く

円堂＞・・・豪炎寺、どこに行くんだ？

豪炎寺＞神童が週に２、３回は行く場所だ。今日はヴァイオリンのレッスンだろうから、あそこには行かないはずだ。

あいつはたまに、学校にヴァイオリンケースを持って来る

帰りにそのままレッスンを受けるためだろう

その日は決まって、あそこには行かない

というより、時間の関係で行けないんだろうとは思う

円堂＞なぁ、前から気になってたんだけどさ・・・豪炎寺って、神童と知り合いなのか？

豪炎寺＞・・・・・着いたら話す。

俺がなぜ、神童を知っているのか

俺がなぜ、神童を気にするのか

・・・・・あいつは覚えていないらしいが

俺は今でも、はっきり覚えている

俺はあいつを知っている・・・昔から・・・

会った事もある

円堂＞ここって・・・。

俺達が着いたのは、墓地－－

ある墓石の前で止まると、円堂が彫られた文字を読んだ

円堂＞天宮・・・？

豪炎寺＞・・・・・あいつの、本当の両親の墓だ。

円堂＞えっ？

豪炎寺＞神童紅羽－－旧姓は天宮紅羽。４年前の事故で、あいつは両親を亡くした。助かったのは、あいつだけだ。

円堂＞！！

豪炎寺＞・・・・・あいつがサッカーを嫌いになったのも、その頃からだ。

円堂＞なんで・・・！？

豪炎寺＞事故当日は、あいつが所属していたサッカーチームの試合があったんだ。親と一緒に向かう途中で、事故に遭った。自分がサッカーをしていなければと、あいつは思っただろうな。

円堂＞・・・・・なんで、豪炎寺がそんな事・・・。

豪炎寺＞当時あいつが搬送された病院が、稲妻総合病院だったんだ。

円堂＞稲妻総合病院って、確か・・・。

豪炎寺＞ああ。俺の親父が勤めている病院だ。同い年だったのもあって、精神的に参ってるあいつを親父から紹介された。その前から俺は、あいつを知ってはいたが。

円堂＞え？

豪炎寺＞あいつがその当時所属していたサッカーチームの試合を、何度か観に行った事があったんだ。偶然だが、小学校も同じだったしな。地域の関係で、中学は別になったが。