梶井さんと紅葉さんが駄弁るだけリターンズ〜暴走する檸檬と紅葉の協奏曲〜

アルコールの悪夢 ページ21

「う"ぁー…ねむいー……」


試験管片手に、目の下にくっきりと隈を浮かべた梶井がこぼす。


「クッッッッソねみぃ……」


「ならば、私の金色夜叉で……」


「激痛で目は覚めるでしょうけど、暫くしたら死にますよね？」


「うむ」


完全に殺る気の紅葉の声に適当に返事しつつ、梶井はスト○ングゼロを一口飲んだ。


「うえへへへへ、疲れがきえてゆくー！」


「そ、それは！疲労をポンと飛ばす系の……！？」


「ただの檸檬味のお酒ですよ！さあさあ紅葉さんも！！」


「ま、待て、早まるな！私は日本酒派じゃ！」


酔った梶井に押し倒される紅葉。
双方共に、心拍数が上がっている。


「か、梶井？せめて私の上に乗るのはやめ……」


「んー……こうやって見ると、結構色っぽいね」


梶井は手に持っている缶を飲み干すと、缶を投げ捨て、空いた手で紅葉の頬に触れた。


「うははっ、幹部殿にこんな事して……後で叱られそうだ！」


梶井は勢いのままに紅葉に口づける。
一瞬、紅葉がくらりとしたのは、漂う酒精(アルコール)の匂いのせいか、それとも――

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