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翌朝、案の定会社は騒然としていた。羽城社長が帰ってきているという話題で。
しかし俺にとってそんなのはどうでもいい。
早く。早く＿＿！シオンに直接、聞き出さな......！紫耀＿＿頭の中はそれ一色。仕事なんかしている場合じゃなかった。
定時になった瞬間、駆け出す。
途中、シオンが待ち伏せしてないかとかちょっと思ったけど、姿は無かった。まあ、そうか。でも、あの家にはいるよな。
そうして辿り着いた、豪邸の門の前。
いつものように、暗証番号のメモをしっかりと持ってやってきた。が＿＿
いつも暗証番号を入力するためのディスプレイが表示されない。
なんで？壊れてる？でも、こいつんとこに限ってそんな事は有り得ない......。
こういう時、やっぱり連絡が取れれば便利なのに。まあ立場柄、無理なんか。
仕方なく、暫く待ってみる事にした。勿論セキュリティ的にも防犯カメラくらいはあるだろうし、さすがに門に誰かいるとなれば、そのうち出てくるだろうと。
しかし、待てど一向に現れる様子は無く。
おらんのか......？それとも......昨日ので、腹を立ててる......？
彼だって大人だ。何せそれも、羽城の息子と名乗る人物(今は本当かどうかはわからないが)。
粘ったが、変化も見られず、そろそ帰らないとみんなが心配する時間になったので、仕方なく諦めて、その場を立ち去った......。
k「おかえり！飯できてっぞ！」
帰ると、それまでの葛藤が緩和される。やっぱり、4人の存在はかなり大きい。温かい。
t「最近帰ってくるの遅くない？忙しいの？」
n「まぁな」
何度目かとはいえ、嘘をつくのは罪悪感で胸が痛んだ。こればかりは慣れない。
本当は......打ち明けて、相談してみようか。こいつらに。
一人じゃ不安で。そして、やっぱり4人の力が必要なんじゃないか。そう思った。
でも、結局は思ってやめた。こんな話、いきなりしてもびっくりするし、それこそ同じ不安を与えてしまう。
いや、それより......何言ってんだよ、ある訳ないじゃん、と、俺の考えを否定される事の方が怖かった。そっちの方が、多分本心だった。
一度事故で両親を亡くしてから、大切な人を失うのは恐ろしくなって。なのに、紫耀をまた失くしたから。しかも、あんな別れ方で......それっきり、行方不明で。
だから、こういうのは、どうにも臆病になってしまうのだ。
4人も、もし俺から離れていく事があったら＿＿なんて、想像すらしたくない。
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ありす(プロフ) - ichiconv6さん» 先が読めないサスペンスと言って頂けるのは本当に感激です！どうか今後もよろしくお願い致します！ (2020年3月12日 23時) (
レス) id: 5980c14644 (このIDを非表示/違反報告)
ichiconv6(プロフ) - 本当にどうなる？先が読めない展開…果たして廉紫耀は再会して幸せになるのだろうか…土曜サスペンスみないな効果音が聞こえるよ。 (2020年3月11日 23時) (レス) id: 9124e2aeb0 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 蘭さん» 反応ありがとうございます！どうなってゆくのか、展開をどうぞお見守りください...！笑 (2020年3月5日 21時) (レス) id: 5980c14644 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - うわああああああああやばいですうううううう！！！！！！最後の1文やばいてすうううううう (2020年3月4日 6時) (レス) id: 34cf0ac15c (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - あおいさん» あおいさんはじめまして。中毒性高いというのは初めて言われました！とても嬉しいです、ありがとうございます！ゆったりやってますがどうかよろしくお願い致します♪ (2020年2月25日 22時) (レス) id: 5980c14644 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありす
| 作成日時：2020年1月20日 21時
