深紅の周りには5つの色 Part7

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●裕翔side


「それから......JUMPの皆さんと、セクゾの皆さんで、平野さんとお食事、したんですか？」

雄「え.....そうですけど......」


どうしてそれを？この二人には言っていなかったはずだ。どっかで耳にしたのだろうか。
しかしその疑問はすぐに払拭された。この二人の証拠によって。


「平野さんが......その事でまた、不満を言っていたんです。本当にッあまりにも酷い言い方で......」


そう言ってすぐにまた携帯を操作して、また新たな録音を流す。


＿＿いきなり無理矢理健人くんに連れてかれてさぁ、ほんっとウザいんだよね。あれで俺は面倒見のいい先輩って酔ってるのかな(笑)

＿＿正直超面倒臭かったけど、まあタダ飯ならって事で仕方無く行ったわ

＿＿でも料理も全然センスなくて不味かったし、みんなの相手すんのだるかったそまじで行って損した

＿＿連絡先とか本当は交換したくなかったし。あーー関わりなきゃ即ブロしてるのにさぁ

＿＿毎回LINEしてきてさぁ、あいつらみんなして暇なの？俺と違って仕事無いのな。あ、あいつらって言っちったわ(笑)


無邪気で純粋な天使のような平野のイメージがガタガタと崩れ、変わりに氷のように冷たい瞳で嘲笑う悪魔のような下劣な姿が露わになる。

これが......平野の、本性＿＿？


「......おわかり、頂けたでしょうか＿＿」

宏「そんな......何でだよ＿＿」

圭「ッくそ＿＿！」


信じたくない、嫌だ、受け入れたくない。けど、これが真実なんだ。

紛れもない音声の証拠を前に、俺らは何も言い返す事ができない。


裏でみんなの最低な悪口を吐きまくるとんでもない性格で、俺達みんな騙されていたというとてつもないショック。その感情は、次第にふつふつと、怒りへと変化する＿＿






帰り、みんなの間に、会話は無かった。

うつむき加減に、どうしたらいいのかわからないこの感情を、爆発させないように留めるしかなかった。自分でも混乱している。だって、嫌だよ、信じたくなかったよ、けど＿＿

平野の声だった、あれは。



裕「ほんっと......嫌になっちゃうよ＿＿」


ボソリと呟くのと同時のタイミングで、バッと知念が前に立ち塞がる。


侑「ちょっとみんな！！まさか......あの音声、信じてるの！？」

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