94 H.S ページ48
h「図星なんじゃないですか？」
煽る。男は目を見開き、「違う！！」と喚く。まるで動揺しているとでも言わんばかりだ。
「ふざけんな！！俺は......あいつの為に......！！許せねぇんだよ！！」
そう叫ぶけど、それはまるで自分そう無理矢理言い聞かせているようで。
ここで核心を突いておくか.......。
h「貴方は、あの友人の事を想っているんですね。でも......この事件を起こす事が、本当に彼の為だと思ってるんですか？」
「うるせぇ黙れ！！他の奴らなんか知らねぇ！！どうなったっていい！！」
どうなったっていい。その一言に、冷静だった俺の頭に一気に血が上り、気がついた時には叫んでいた。
h「ふざけんなはこっちの台詞だ！！あんた達だけの問題に、関係ない人達巻き込もうとしてんじゃねぇよ！！死んだらもう何も残らねぇんだよ！！やり直しだって何もきかねぇんだよ！！」
「ッッ」
h「あんたは、本当にそれいいと思ってんの......？友人の為って、それが、こんな犯罪を起こす事なのかよ。そんな事したら、もう後戻り出来なくなる。そんなに父親が憎いんなら、見返してやるなりもっと別のやり方がいくらでもあるだろ！！こんな、敢えて自分まで追い込む必要なんてない！！！」
俺の迫力に、完全に相手が気押されているのがわかる。
一度堰を切ったら止まらない。自分の今までの苦しんだ感情が次々と溢れ出てくる。
かっこわる。何熱くなってんだよ......自分でも内心どこかで自嘲するがやめられない。
悔しくて悔しくて。腸が煮えくり返りそうな程に腹立たしくて。ああ、愚かだ。
h「友人は別として、じゃああんたの家族はどうなんだよ......」
その言葉に、ほんの僅かにだが瞼が震えた。ああ。この人にはいるんだな、家族が......。
h「友人の為にこんな犯罪犯して......それが殺人なら、あんたも永遠に終わりだ。そこまで犠牲を払う必要が果たして本当にあるんですか......？友人の為を本当に思うなら。後悔した時には、もう全て失っているんです......遅いんですよ」
ようやく血の上った頭も冷静さを取り戻しつつあり、最後は静かに訴える事ができた。
さて。この男は俺の言葉を理解できたのだろうか。そいつは言葉を発せずに、ただ俺を凝視していた。
この時、自分のあまりもの儚く哀しみを纏った雰囲気に、何も言い返せなくなってしまったという理由があったのは知らない。
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星楽(プロフ) - セクゾさん» 良いですね！私もあの曲…生で聞きたかったな…いや、キンプリの声を生で聞きたかった… (2019年6月26日 22時) (
レス) id: e5d2e5ce12 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - eriさん» ありがとうございます！励みになります！仲間ですね、本当につらいですね...；；諦めずお互い頑張りましょう；；当たると本当にいいですね(；▽；) (2019年6月26日 21時) (レス) id: 5980c14644 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - セクゾさん» それは凄いです...；；キンプリちゃんのかっこよく可愛い姿をどうぞ目に焼き付けて来てくださいね(*´艸`*)本当におめでとうございます！ (2019年6月26日 21時) (レス) id: 5980c14644 (このIDを非表示/違反報告)
eri(プロフ) - すごいですね！楽しんできてください。おめでとうございます！ (2019年6月26日 21時) (レス) id: 9688dabebf (このIDを非表示/違反報告)
eri(プロフ) - いつも、楽しく読ませていただいてます。これからの展開が楽しみです！私もチケット、ハズレました…………。転売が多いのはすごく悲しいです。まぁ、復活当選を信じて待ちます！ (2019年6月26日 21時) (レス) id: 9688dabebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありす
| 作成日時：2019年5月31日 16時
