89 H.S ページ43
一番いいのはあいつらの武器を取り上げられたらだけど......流石にそれは、不可能だ。
せめて、誰か外部に助けを呼べれたらいいのに。警察に連絡して、あとはみんなを守りつつ時間をかけげればいいのに。
けれど、携帯は全て、あいつらの手にある。連絡の手段は、もう無い__!!
__その時。清水さんと目が合った。
t「紫耀!?」
h「ッはぁ__ッうッッ__」
「あ?何だ?」
h「は......き、そ__ッう"ッッ」
n「紫耀!?おい!!」
「何だようるせぇっつってんだろ!!」
k「ッッでも__!!」
h「はぁッ__も、むりッッ__うっぁ__」
手で口元を覆い、俯き震える。そして、荒い呼吸の間で、何とか言葉を紡いで懇願した。
h「ッぉねが......ットイレッッ__ぃか、せ、て.....ぅだ、さ__!」
「んなの許すわけねぇだろ」
h「でもッこのまま、じゃ__は、く__!?う__!!」
「......チッ仕方ねぇな。おら行けよ」
腕は拘束されたままだったが、足だけ外してくれた。
......よし、これなら充分だ。
「行っとくが、何か下手な事をしようもんなら......次は、容赦しねぇからな」
まあ、そう言うのはわかり切ってたよ。俺は、必死に頷いて、ヨタヨタと、でも急ぎ足で駆けた。
全て、演技だ。デビュー当時は恋愛ものばかりを演じてきたが、数年経てば様々な役のオファーもくださって。
それこそ、シリアスなものも沢山演じてきた。中には病気の役だったり。これが役に立った。
でも、みんなの物凄く心配そうな、不安でいっぱいの表情が、まだ脳裏に残っていて胸が痛む。
許して。救われる為の手段なんだ。唯一浮かんだ方法が、これしかなかったんだ。
急がなければ。
やっぱり、さっきの打たれた肩からの出血が続いていたせいか、貧血っぽい。クラクラする。けどここで立ち止まる訳はいかない。
血が床に垂れないように気を遣いながら急ぐというのは骨が折れた。見つかってもいけないから、ストレスは半端じゃないし。
そうしてようやく辿り着いたのは、非常階段。
以前、実は既にこのホテルに仕事の関係で泊まった事があったのだ。その時に迷い込んでしまった場所が、ここ。
最悪ここまで来れば、そう簡単に見つかりはしないだろう。......その代わり、怪しまれないように素早く戻らなければいけないが。
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星楽(プロフ) - セクゾさん» 良いですね!私もあの曲…生で聞きたかったな…いや、キンプリの声を生で聞きたかった… (2019年6月26日 22時) (レス) id: e5d2e5ce12 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - eriさん» ありがとうございます!励みになります!仲間ですね、本当につらいですね...;;諦めずお互い頑張りましょう;;当たると本当にいいですね(;▽;) (2019年6月26日 21時) (レス) id: 5980c14644 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - セクゾさん» それは凄いです...;;キンプリちゃんのかっこよく可愛い姿をどうぞ目に焼き付けて来てくださいね(*´艸`*)本当におめでとうございます! (2019年6月26日 21時) (レス) id: 5980c14644 (このIDを非表示/違反報告)
eri(プロフ) - すごいですね!楽しんできてください。おめでとうございます! (2019年6月26日 21時) (レス) id: 9688dabebf (このIDを非表示/違反報告)
eri(プロフ) - いつも、楽しく読ませていただいてます。これからの展開が楽しみです!私もチケット、ハズレました…………。転売が多いのはすごく悲しいです。まぁ、復活当選を信じて待ちます! (2019年6月26日 21時) (レス) id: 9688dabebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ありす | 作成日時:2019年5月31日 16時