Challenge 2【Sho 絆】

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その薬が使えるのは3日間だけ。それを説明しながらも、清水＿＿天界での本名フェイは、苦悩する。


平野紫耀、彼にとっての一番は何なのか。何が正解なのか。


薬を手に取り、「まだみんなと生きたいと思っちゃうだろうから＿＿」と述べる彼の浮かべる微笑みは、壊れそうに儚く、痛々しいもので。胸が引き裂かれそうな程に、痛んだ。

そして、困惑している自分もいた。


あれ以上、孤独に絶望しながら、自ら身を擦り切らせるような毎日を送る彼を見ている事ができず。無茶だとわかっていたが、無理矢理この逆行へ挑戦させた。失ったメンバーを救う為に必死に奔走する姿に、これで良かったのだと、思ったはずだった。

しかし＿＿今、またその決断が揺らぎ始める。


この、生きたいと願う本心を押し殺させ、命を投げ打ってまで。

それは、平野さん彼本人だけの問題では無い＿＿。



＿＿紫耀が、このまま何か、消えてまいそうでッッ



あの永瀬廉の、必死で、それでいて怯えるような、か弱く悲痛な叫びが、脳内でリフレインしていた。


メンバー5人も既に平野さんの異変に勘づいている。その正体はわかってないが。

その中でも、とりわけ永瀬＿＿。彼は、極めて鋭い。

平野さんと傍で過ごしていた時間が長かったから故なのか......考える。


本来なら、あの衝突は避けられた。私の予知能力で。

しかし＿＿許してしまった、受け入れてしまった。


何故か。自分でもよくわからない。

でも、平野さんにこれ以上、一人で苦しんで欲しくない。あの孤独も、今の自分の命を賭してでも救おうとしている事実を。みんなに、知って貰えたら。そんな事を考えてしまう自分がいた。

だが、それはいけない事だ。


しかし。かと言って。何も知らずに残されたメンバーは、一体どう思うのか。

果たして幸せを、本当に得られるのだろうか。否＿＿


平野さんが5人を本当に大切に、無くてはならないもののように想うように、同じく、平野さんを心から想うメンバー5人の表情、言葉が沢山思い浮かぶ。

ああ、どうすれば良かったというのだ。


そんな迷いが生んでしまった、今回の失態。

万が一この逆行が露呈すれば、それこそ全ては終わりだと言うのに。



そんな時、平野さんはぽつりとまた、私に問いかける。

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