146 J.Y ページ49
叫ぶように、声を上げて、苦しそうに泣く紫耀。
熱のせいなのか、栓が緩んで、心のままに吐き出すような感じ。
紫耀といえば、いつも先頭を切って、リードしてくれる、頼りになる男で。仕事中も積極的にいろいろ行動してくれ。いつだって、凄いという尊敬の目で見ていた。けど彼自身は、全然そんな風に思ってなくて、むしろもっとといつも更なる向上を目指していて。それでいて、一緒にいると本当に楽しくて、心が温かくなる。安心する。
そんな紫耀の、未だかつて見た事のない、幼子のように弱って泣きじゃくる、今にも壊れそうな姿に胸が締め付けられる。
あの笑顔の裏で、本当はずっと、悩んでいた。
しかも、やっぱり俺らの事を一番に考えて＿＿。
紫耀は自分が逃げてるだけって言うけど、そんな事ない。
あんな事になって......怖くないわけがない。ずっと、一人で葛藤し、震えていた。
n「大丈夫。大丈夫やからな」
さっきの鋭い口調は消え、穏やかな瞳で、優しく、廉は紫耀の頭を撫でる。
n「ごめんな......何にも俺ら、わかっとらんかった」
h「れん......やだ、やだ。みんな、謝らないでッッ......ッ悪い、のは、俺......だからッッ＿＿」
k「しょ〜お。わかった、わかったから。紫耀も、ストップ。もう、そうやって責めるなよ？」
h「ッッぅ、だめ......ッッ」
目にまだ沢山の涙を溜めて、真っ赤の顔で、震える。
t「ずっと、頑張ってくれてたんだね......。本当に......俺らの為に、ありがとう。でももう、大丈夫だから」
j「そうだよ。もう我慢しないで。話してくれて、ありがとう。嬉しいよ」
今は、ごめんねよりも。ありがとうの方が、彼にとって響くはずだ。
i「あのね？俺らの話も聞いて？」
これだけ、紫耀が正直に、話してくれた。
ずっと耐えて苦しんでた、胸の内を......。
だから、今ここで、俺達も話す。話さないといけないと思った。今を逃したら、駄目だと。
紫耀にとって、隠す事は返って逆効果だったらしい。嘘をついてまで、はぐらかして隠す事は、不安を持たせてしまった。
それもそのはずだ。あんな事件に＿＿ずっと、紫耀にとって、信用していた大切な親友に、騙されたのだ。今までの友情が、偽りだったと、全てが崩れ去った。それはどれ程のショックを与えるか。しかも、死にまで面して。心にも身体にも、消えない大きな傷を負った。
だから、今ここで彼を救わなければ、どうやって紫耀は、本当の笑顔になれる時が来るというのだろう＿＿
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ありす(プロフ) - まいさん» ありがとうございます！できる限り更新頑張りたいと思いますので、またこれからもよろしくお願いします♪ (2019年1月18日 20時) (
レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 毎日更新楽しみにしてます！これからも頑張って下さい！ (2019年1月18日 19時) (レス) id: e804b3a6cb (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - ruikaさん» ありがとうございます！頑張る糧に繋がります(；▽；)これからもよろしくお願い致します♪ (2019年1月13日 11時) (レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
ruika - ありすさんこんにちは！いつも更新楽しみにしています！なんか感動しちゃって(T . T)これからも更新頑張ってください（≧∇≦） (2019年1月13日 11時) (レス) id: 7a2fe05ae2 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - ひらの だいきさん» ありがとうございます！本当に嬉しいです。この調子でなるべく毎日更新できるように頑張りたいと思います！ (2019年1月10日 22時) (レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありす
| 作成日時：2019年1月6日 20時
