143 K.Y ページ46
それに＿＿
俺達は、紫耀には大まかな経緯を話した。とはいっても、傷だらけの紫耀が病院に搬送された、ずっと眠っていた、というような事しか言っていない。
そう、達弘が、脳死となった事、貴弘が、毎日紫耀に会いに訪れていた、などと言った諸々の事は全く言ってない。つまり、紫耀は全く知らない。二人がどうなったのかも、俺達が真相を知っているという事も＿＿。
言おうとは思う。けれど今の紫耀の状態では、負担になるだろうと思って。ある程度落ち着いたら話そうと思っていた。
紫耀は、全く知らない。多分本人も、そこの所は気になって仕方がないと思う。けど、俺らが知らないと思ってるから、今までその事については聞き出してこなかった。
貴弘自身も、もう他には何もない、これで全部と言っていた。
だから、それこそ何か彼ら二人の事が理由だとは考えにくい。
となると、じゃあ＿＿
k「＿＿自分の意思で......？」
声が震え、重い沈黙が下りた。
その時、「ん......」小さく呻いて、紫耀の目が開いた。そして、俺達を見て、ハッとしたように目を見開いた。
k「紫耀、だいじょう＿＿ n「紫耀」
俺が覗き込もうとした時、廉の低い声が響いた。
n「なぁ......。何で点滴外したん......？」
その声に、紫耀はビクリと震え、目を逸らした。その様子に、更に廉の声が強まる。
n「紫耀......お前、今の自分の状態わかっとるか？」
これは......ご立腹だ。
でも......紫耀だって、体調が悪いこの状態だ。
n「その身体で。まともに立てるわけないやろ。倒れるに決まっとるやん。そんなのもわからんの？」
k「おい、廉＿＿ n「優太は黙って」
しかしそんな紫耀にも容赦なく問い詰めようとする廉のそのトーンに、まずい＿＿と止めようとしたが、ピシャリと跳ね除けられ、黙り込む。無力だ。
正直、俺も今の廉は怖い。けど。ただ単に怒ってる訳じゃない。ちゃんと、理由がある＿＿。
廉にだって、考えがあるんだ。紫耀の事を本当に思うからこそ、今ここでしっかり言わなければいけない事＿＿。
紫耀は、相変わらず目を合わせず黙ったままだ。
n「そんな状態でも、わざわざ点滴抜いて。立ち上がろうとして。人のおらんあんな深夜に。どこに行こうとしたん？何をしようとしたん......？なぁ＿＿」
長い沈黙。
h「＿＿」
小さく、ボソリと呟いたが聞こえない。
t「何？どうしたの？」
海人が優しく聞き返して、ようやく紫耀は、俺達に向かって口を開いた。
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ありす(プロフ) - まいさん» ありがとうございます！できる限り更新頑張りたいと思いますので、またこれからもよろしくお願いします♪ (2019年1月18日 20時) (
レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 毎日更新楽しみにしてます！これからも頑張って下さい！ (2019年1月18日 19時) (レス) id: e804b3a6cb (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - ruikaさん» ありがとうございます！頑張る糧に繋がります(；▽；)これからもよろしくお願い致します♪ (2019年1月13日 11時) (レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
ruika - ありすさんこんにちは！いつも更新楽しみにしています！なんか感動しちゃって(T . T)これからも更新頑張ってください（≧∇≦） (2019年1月13日 11時) (レス) id: 7a2fe05ae2 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - ひらの だいきさん» ありがとうございます！本当に嬉しいです。この調子でなるべく毎日更新できるように頑張りたいと思います！ (2019年1月10日 22時) (レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありす
| 作成日時：2019年1月6日 20時
