141 H.S ページ44
痛い、苦しい＿＿。
止まらない咳。肺も、喉も、ヒリつくように痛い。熱く火照る身体。ガンガン痛すぎて意識がぼぉっとする頭。
みんなが、必死に俺に何か言っている。慌ただしくしている。
涙と熱でぼやける視界では、上手く見えないけど。とにかくみんなが悲しんでいるのだという事は感じ取る。
駄目だ、笑わないと。笑わなきゃ＿＿。
そう思うのに、思い通りにならない身体。
みんなにこれ以上、心配かけたくない。
けど結局今、こうして迷惑かけて、みんなを不安にさせてる。
駄目だな俺って......。
あの夢の中で。みんなの苦しそうな声が聞こえたから、今度こそ＿＿って決意して。こうして戻ってきたのに。
なんだよこれ。これじゃむしろ、お荷物じゃん。俺のいる意味って何？
達弘も、俺のせいでずっと、つらい思いをしていて。それは、大切な弟の貴弘までも巻き込んで。
そして、みんなにも＿＿。
自分が嫌で嫌で堪らなくなってゆく。
いつからこんなに暗く沈むようになってしまったのか。
更に自己嫌悪。
高熱で気持ちの悪い朦朧とした意識の中、ぐるぐる考えていた。
次にパチリと目を開けた時には、真っ暗で。
暗闇の中で目を凝らせば、時刻は深夜を差していた。
どうりで誰もいないし、こんなに静かなわけだ。
まだ、身体中が気持ち悪いし、肺と喉と頭もかなり痛む。
けど薬を投与されたのか、さっきよりはいくらかマシになっていた。
そういえば......前に病院を抜け出したのも、これくらいの時間だったなと思い出す。
＿＿こんなんだったら、夢の中にずっと閉じこもってた方が、良かったのかもしれない。
もう何もかも、嫌になって。
何が正しいのかも、わからなくて。
俺は、腕に刺さってる点滴を、力の入らない手で何とかぶち抜いた。
そのまま、フラフラと宛もなく、でもとにかく、この場から逃げたくて。何も出来ない、迷惑をかけるだけの邪魔な存在の俺は、消えてしまいたくて。
よろりとベッドから降りて、外にでも出て、どこかに逃げてしまおうと思った。
しかし脚を床に下ろして、立とうとした瞬間＿＿
眩暈と、ずっと寝たきりだった為、上手く力の入らない足腰に、思いっきり転倒した。
ゴンッッ＿＿という音をどこか遠くの事のように聞いた。
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ありす(プロフ) - まいさん» ありがとうございます！できる限り更新頑張りたいと思いますので、またこれからもよろしくお願いします♪ (2019年1月18日 20時) (
レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 毎日更新楽しみにしてます！これからも頑張って下さい！ (2019年1月18日 19時) (レス) id: e804b3a6cb (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - ruikaさん» ありがとうございます！頑張る糧に繋がります(；▽；)これからもよろしくお願い致します♪ (2019年1月13日 11時) (レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
ruika - ありすさんこんにちは！いつも更新楽しみにしています！なんか感動しちゃって(T . T)これからも更新頑張ってください（≧∇≦） (2019年1月13日 11時) (レス) id: 7a2fe05ae2 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - ひらの だいきさん» ありがとうございます！本当に嬉しいです。この調子でなるべく毎日更新できるように頑張りたいと思います！ (2019年1月10日 22時) (レス) id: efc5b55c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありす
| 作成日時：2019年1月6日 20時
