ルージュの指輪 (ページ9)

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「てか、夏休み最後やし皆で遊びに行かん？」
「皆って誰よ。」
「友達とその友達とか、」
「私行かんでええやん。」

「プリンスとおいで。」
「…え、」

顔が広いことで有名な彼女が、男女グループで行こうと計画したバーベキュー。私も駿佑もそんなに騒がしいタイプじゃないから、彼は行きたがらないだろうと思ったのに。

"別にええけど。"

「…」
「ほらー、プリンスも乗り気やん！」

完全に、乗せられた。
無言で乗り切ろうと思ったのに、気付けば行くことが決まってしまって。半強制的に連れて行かれた。

とある暑い日。
バーベキューにはぴったりのその太陽は、私の顔を歪ませた。予想通りメンバーは派手なサークルに所属していそうな人ばかりで、それも不安要素の1つだった。

「こちら、うちの大学の高橋くんです！」
「どーも。高橋恭平っす。」

そうして始まった波乱のイベントは、
私たちの関係を大きく狂わすことになった。