ルージュの指輪 (ページ18)

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Rhodonite ページ18

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「で、謝ったん？」
「会ってない。」
「はぁ？自分から避けてどうすんの。」

2つ隣に住んでいるからといっても、大学は違う。
時間を少しずらすだけで鉢合わせを避けるのは簡単だった。なんせ、彼は朝が弱いから。

「こんな感じで終わるのは違うやろ。ちゃんとケリつけるならつけなあかん。」

「…分かってる。」

原因だって私の八つ当たりで。
今まで助けられたことも沢山あった。"恋人ごっこ"が楽しかったのも事実なのに。

アヤちゃんと楽しく笑う姿が張り付いて離れなかった。
正直言うと嫌だった。駿佑は私のものじゃないのに、こんな感情を持つ自分も嫌だった。

「プリンスも子供っぽいとこあるけど、めっちゃ大事にしてくれてたやん。私から見ても分かるくらいにさ。」

「うん。」

「どうするかはAに任せるけど。よく考えてみ。」

誰かに話を聞いて欲しかった。
そんな時に浮かんだのは高橋くんで。あの日、教えてもらった連絡先をタップしていた。

電話をする勇気は出なくてメッセージを送ると、すぐに既読がついて向こうからかかってきた。

「文字打つの苦手やから電話でええ？」
「うん、夜遅くにごめんな。」
「別に起きてるから気にせんとって。」