ルージュの指輪 (ページ11)

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「では早速焼いていきましょう！」
「山やから響くで。」
「あえて響かしてんねん！」

流石、パリピや。
これには駿佑も苦笑いをしている。
それに対して、ええやん。なんて笑う高橋くんも多分パリピだと思う。

「はいはい、卍高橋いくでー」
「肉、焼きまーす！」

「…独特なあだ名やな。」
「あの子あーいう子やねん。」

てか、高橋くんは貴族じゃないのね。
卍ってなんや、卍って。
駿佑は笑いを堪えられずに、肩を揺らしている。

…君のツボもだいぶ独特なのよ。

なんて言わずに逸らした視線の先
目が合ったアヤちゃんも笑っていた。

これ、多分通常運転なのね。

慣れるしかないか、と腹を括ると
向こうから私を呼ぶ声が聞こえた。
そこには手招きをする高橋くん。

「Aちゃん。」
「はい。」
「焼肉は塩派？タレ派？」

「…はい？」

焼肉というより焼き鳥やろ。って小さく呟く声が聞こえる。それ、私も思ったけど。

「バーベキューなら、タレかな。」
「じゃあこれ。」
「うん、ありがとう？」

…高橋くんって不思議。