「ゆきさきボタンを、押してください」 ページ10
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ほのか様リクエスト
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携帯のディスプレイには「中間先輩」の文字。
午後11時、久々の着信、用件は_____分からない。
緊張気味に通話ボタンを押すと、耳に飛び込んできたのは少しも変わらない、懐かしい声だった。
「おぉ、Aちゃん？」
「はい、お久しぶりです」
「久しぶりやなあ、いま大丈夫？」
「大丈夫____ですけど...」
全く意図が分からず戸惑うこちらの気配が伝わったのか、
電話の向こうの中間先輩がふふっと笑うのが分かった。
「____重岡がさ、Aんところに帰るぅ〜言うてうるさいんで、引き取ってもらえんかな」
「え？どういうことですか？」
聞けば、久々に再開して飲んでいたところ大毅が見事に潰れたらしい。
私の家に帰りたい、とうるさいのに全く住所は教えてくれない。
「じゅんたになんか死んでも言うか！」とケラケラと笑っているらしく、
中間先輩は呆れたような困ったような声で電話してきたというわけだ。
「うわ〜〜ごめんなさい、今住所教えますね」
「助かるわ、タクシーやから...その辺やったらあと15分くらいで着くと思う」
「マンションなんでエントランス出て待っときます」
「Aちゃんも良うこんな奴と付き合うたなあ、ホント」
ぷつっ、と切れた電話。
たしかに、そうかもしれない。
それでも、酔っ払って帰る先を無意識に私の家にしている大毅をかわいいと思ってしまうのは、
わたしが半分ビョーキなんだろうか。
人に会っても恥ずかしくない程度に顔を作って、エレベーターに乗り込む。
鏡に映った私の顔は、意外と緩んでいた。
今週は週末まで会えないと思っていたから、酔っ払っていても会えるだけ儲け物だ。
大毅が勇気を振り絞ってくれたであろう合鍵交換の儀式は済んだ、けどまだ使っていない。
お互いになんとなく、避けている節がある。
お互いの家を行き来するときは、家主がいるときに、了解をとってから。
そんな関係がもどかしい。
大毅の方から突撃してきてほしい、くらいには思っている、けれど。
相変わらず愛想がなくたって、なかなか彼氏っぽいことをしてくれなくたって。
大事な時に大事な言葉をくれる人だから、それでいいのだ。
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理衣(プロフ) - 浮気？書いてほしいです！ (2018年4月4日 20時) (
レス) id: 17be00a5d4 (このIDを非表示/違反報告)
TTR(プロフ) - この小説も前作も面白いです！消さないでくださいね〜 (2018年3月4日 12時) (レス) id: 7ecb9e6c11 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 楽しみにしてました! しげおか目線で、バレンタインのおはなしが、見たいです。 (2018年2月21日 3時) (レス) id: 981edafabf (このIDを非表示/違反報告)
ri-n-co - 待ってました!!!って感じです(笑)ちょっとSなしげと超あまあまなしげ待ってます◎頑張ってください◎ (2018年2月18日 22時) (レス) id: 36478c26c4 (このIDを非表示/違反報告)
櫻子(プロフ) - 続編すっごく嬉しいです！結ばれるまでのお話を重岡sideで見てみたいです！ (2018年2月17日 19時) (レス) id: a65096bb52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ましろ
| 作成日時：2018年2月14日 20時
