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「っつー事で智さん。
明日の土曜日は教職研修会で遅くなります。」
何故か自分の予定を逐一智に報告する。
「そー。頑張ってね。」
エプロン姿の智がうちの台所でビーフストロガノフを作りながら振り返る。
それを横目で見てから、鞄を置いてジャケットのボタンを外し、着替えるためにそそくさと部屋に入ろうとすると
「ちょっ、待てよ。」
今度は言葉だけで阻止される。
「な、何か？」
智がジロリと私の方に振り向くと
「その研修会に何かやましい事でもあるのかしら？」
ぎくり。
これが、やましい事をしようとして嫁に見抜かれてしまう旦那の気持ちなのか。
「ないよっ。ある訳ないでしょ。本当に研修会だから。」
嘘は言っていない。
「ふーん。そんな遅くに終わんの？
ガッコのセンセの研修なんだから健全な時間に終わるもんじゃないの？」
「…うん。でもその後打ち上げとか、親睦会とかある訳で…。」
「ふーん。」
にじりにじりと私に詰め寄ってくる。
「あ、ほら研修会のプリント。」
ごそごそと鞄の中からプリントを手渡す。
ピラリと受け取ってさらっと目を通すと
「…分かった。」
そう言うと、プリントを返して台所に戻る智。
その後ろ姿を見送りながら、こっそりホッと胸を撫で下ろす。
着替えて来よっと…なんて、わざとらしく独り言を言いながら部屋に入る。
あいつ、野生の勘があるんだよ。
侮れないんだよ。
着替え終わり、冷静さを取り戻すためにふうっと深呼吸をしてリビングに戻る。
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研修会当日。
会場に到着し指定された席につくと
「おはようございます。A先生。」
あ。
「おはようございます。…岡田先生。」
隣は噂の岡田先生だった。
「今日も同じグループですね。よろしくお願いします。」
爽やかな笑顔で微笑まれる。
「すみません。また同じグループになってしまって。こちらこそよろしくお願いします。」
「何をおっしゃいますか。俺は嬉しいですよ。」
あはは。
母親達から人気あるだろうなぁ、なんて思いながらまじまじ見てみると、端正な顔立ちでイケメンだ。
今まで翔しか対象じゃなかったから、いざ翔以外の男の人を恋愛対象として見てみると、そのイケメンさに意識してしまいドギマギしてしまう。
そんな私を見てフッと優しく微笑む岡田先生。
かおりが変な事言うから意識しちゃうよ。
パンパンと両頬を軽く叩いて仕事モードに切り替える。
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ことら(プロフ) - とも様コメントありがとうございます！こちらのお話を読んでいただいて大変光栄です。智さんには報われて欲しくて今回このお話を書きました。感想をいただいて感謝です。ありがとうございますm(_ _)m (2021年4月16日 22時) (
レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 優しすぎる智くんに涙です。ずーっと大好きな彼女を想い、さりげなくそばで守り、健気で泣けてくる。やっと自分の気持ちを伝えて両思いになれ結ばれて〜嬉しくて言葉になりません(笑)とっても心が暖かくなりました。素敵なお話をありがとうございました。 (2021年4月16日 17時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - けいこさまコメントありがとうございます。智さん不足は私もです(笑)また会える日を励みに頑張りましょうね。 (2021年4月12日 20時) (レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
けいこ(プロフ) - 智くん不足で今になって読みました。ますます‥智くんに会いたい気持ちがジワジワ。可愛くてカッコいい智くんを描いてくださりありがとうございます！ (2021年4月12日 6時) (レス) id: 329673fcf6 (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - なるちゃんさんコメントありがとうございます！こんな未熟者の作品を褒めていただき恐縮です。 (2018年8月29日 12時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年7月28日 23時
