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深夜午前1時なう。
AA。三十路。
自宅で正座している。
大野智。同じく三十路。
私の前で仁王立ち。
「分かってる？」
「…はい。」
あれだけ浴びるように飲んだいも焼酎の酔いもすっかり覚め、浮気が嫁にバレた旦那状態なう。
「分かってねぇだろ。俺がいなかったら今頃お前はあいつに美味しくかどうかは分かんねぇが、頂かれてたんだぞ？」
美味しくかどうかは余計じゃね？なんて思いつつも
「不徳の致すところであり、反省しております。」
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あの後、顔を上げると、智が鬼の形相で私達を見下ろしていた。
「え？」
「あれ？」
私と岡田先生が唖然としている中、
「離れろ。」
いつもの可愛いふにゃふにゃした喋り方はどうした？ってくらいの男くさい低い声で智は岡田先生を睨みつけながら告げる。
訳が分からないと言う顔をしている岡田先生は、私と智との顔を交互に見て
「…とにかく、無事にたどり着いて良かった。
おやすみなさい。」
私の肩に手を置き、そう言って立ち上がる。
「触んな。いいから早く失せろ。お前に殴りかかっちまうの必死で抑えてんだから。」
「あ…あのっ、岡田先生は酔った私をわざわざ家まで送ってくれただけだから。すみません。ありがとうございました。」
私が岡田先生を咄嗟にかばうと、
「あん？送り狼になってたじゃねぇか？」
「いや、その…。」
このままでは本当に修羅場になりそうなので、岡田先生にお礼と謝罪を言って帰って頂いた。
智は昔からケンカが強かった。
男の人にしては小柄で華奢だ。けど学生時代に、智がモテるのを妬んだ智の倍くらいある体格のいい奴らに囲まれても負けなかった。
岡田先生を見送って玄関のドアを閉める。後ろには智が仁王立ちしている。
うーん。これからが本当の修羅場だ。振り返れない。
しばし、固まっていると、
「いつまでそうしてるつもり？」
そう言ってリビングに入って行く智。
ついて来い、と無言の圧力。
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そして、現在に至る。
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「なんか怪しいと思ったんだよ。だからAのかーちゃんから預かってたスペアキー使って待ってたんだ。正解だったな。」
本当。
何かあった時のために、かーちゃんにうちのスペアキーを預けていた。それを男の智に渡してたなんてどういう事だよ、と思いつつも結果助かった。
かーちゃんグッジョブ。
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ことら(プロフ) - とも様コメントありがとうございます！こちらのお話を読んでいただいて大変光栄です。智さんには報われて欲しくて今回このお話を書きました。感想をいただいて感謝です。ありがとうございますm(_ _)m (2021年4月16日 22時) (
レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 優しすぎる智くんに涙です。ずーっと大好きな彼女を想い、さりげなくそばで守り、健気で泣けてくる。やっと自分の気持ちを伝えて両思いになれ結ばれて〜嬉しくて言葉になりません(笑)とっても心が暖かくなりました。素敵なお話をありがとうございました。 (2021年4月16日 17時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - けいこさまコメントありがとうございます。智さん不足は私もです(笑)また会える日を励みに頑張りましょうね。 (2021年4月12日 20時) (レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
けいこ(プロフ) - 智くん不足で今になって読みました。ますます‥智くんに会いたい気持ちがジワジワ。可愛くてカッコいい智くんを描いてくださりありがとうございます！ (2021年4月12日 6時) (レス) id: 329673fcf6 (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - なるちゃんさんコメントありがとうございます！こんな未熟者の作品を褒めていただき恐縮です。 (2018年8月29日 12時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年7月28日 23時
