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花粉の季節も終わり過ごしやすい季節が来たと思ったのもつかの間
ジトジト梅雨の季節がやって来る
みんな嫌がるけど俺は好き
好きな人の誕生日もあるし
Aが仕事で海外に行く事もしばしばある
今日は番組のロケで外に出てる
街並みを歩いているとジュエリーショップのショーウィンドウが目に付く
キラキラの指輪を眺めて
あの細い指に似合うのねぇかなぁなんて考えてしまう
「おじさん
今仕事中だから
プライベートの事考えてないでよ
何にやにやしてんのよ」
一緒にロケに来ていたニノに小突かれる
「ってぇ
なんだよ」
つかの間の休憩の合間にもじゃれ合って仲良いんだなぁって周りからは思われてんだろーけどな
「…そーいえば」
ニノが俺に寄り添ってボソっと呟く
「なんだよ？」
「なーんか不思議なんだよねぇ」
「何がだよ？」
「翔さんの彼女
もう安定期入ってる頃でしょ？
相変わらず仕事続けてるみたいだし」
「ふーん
きょーみねーな」
「何より
お腹が全然大きくなってないんだよね〜」
「ふーん
良く分かんねぇけど個人差があるんじゃねーの？」
ニノが人に対して軽はずみな発言をしないのは分かってる
「翔さんが先延ばししてる理由と関係あるかもね」
キッとニノを睨む
「…なんでそんな事俺に言うんだよ？」
そんな俺にたじろぐ事なくニノは笑いながら続ける
「や
別に
ただ…」
急に真面目な顔になる
「大野さんには
真っ当な人生を送っていて欲しいだけ
それだけが取り柄でしょ？」
それだけ言うと普段のふざけた顔に戻る
「…なんだよ
意味分かんねぇ」
ニノから離れて煙草を吸いに行く
嘘
本当は分かってんだ
今
自分がどんだけ狡くて汚い人間かを
それでも手に入れたい人がいるんだよ
ドクドクと鼓動が早くなる
結局はしょーくんから引き離す事は不可能なのか
煙草の火をぼんやり眺めながら
ぐるぐる考えを巡らせる
出てくる答えはひとつ
たったひとつだけ
Aの側にいたい
ずっとずっと
たったそれだけのシンプルな事なのに
なんで叶えられねぇのかなぁ
社会的地位も名誉もある程度与えてもらってるのに
本当に欲しいものは手に入んねぇの
だったら地位も名誉もいらねぇのに
この答えはAが知っている
教えてくれよ
A
俺はどうすりゃいいんだよ
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ことら(プロフ) - とも様はじめまして！コメントありがとうございます。私も書いていて智さんが可哀想になってしまい「この世の終わり」を書きました(笑笑)。もし良かったらそちらもよろしくお願い申し上げます。 (2021年4月14日 21時) (
レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして。智くん推しの私的には智くんと…残念な気持ちが大きい中、智くんの気持ちが切なくでも智くんらしいなと。とても楽しかったです。 (2021年4月14日 15時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - sky57421970様はじめまして。コメントありがとうございます！素敵な感想をありがとうございます。また次作が書ける時が来たら是非是非お読みいただける事を願っております。本当にありがとうございます！ (2019年3月12日 18時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
sky57421970(プロフ) - 初めまして。作品を読ませていただきました。最後に幸せに終わってよかったです。でも私はこの作品の大野さんが好きになりました。二人のために身を引く姿がカッコよかったです。これからも楽しみに作品を読ませていただきますので頑張って下さい。応援しています。 (2019年3月11日 8時) (レス) id: 19356e08eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年1月3日 18時
