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強い意志を持った瞳で見つめて来てくる
その瞳に想いの強さを感じた
「分かった」
ぐっとくちびるを噛み締めたしょーくんが
一度俯いてから顔を上げる
「ごめんね智くん
ありがとう
幸せになってね」
そこには『櫻井 翔』がいた
すべての自身の感情を押し殺してアイドルスマイルで笑っている
「うん
あんがと
しょーくんもな」
「うん
お疲れ」
俺はそのまましょーくんの横を通り過ぎようとした時にぴたりと足を止める
「？
智くん？」
「しょーくんさ…
なんで会見先延ばしにしたの？」
「え？
だから彼女の身体が心配だからだよ」
「…ふーん」
タイミング良く撮られた写真をふと思い出した
多分
彼女も向こう側の人間なんだろう
利口なしょーくんも気づいてんだろーな
そして策士だから何かしら起こる
その時が来るのを狙ってんのかもしんねぇ
俺はそれまでに何とかAを手に入れねぇとダメなんだ
そのまま部屋を出て行く
なぁしょーくん
もし
俺らが違う職業だったら
こんな事にはなってなかったんだろうな
本当の幸せってなんなんだろーな？
結局は無いものねだりなんかな？
なんだか無性にAに会いたくなって急いでAの家に向かった
車に乗り込んでマネージャーに行き先を伝える
その後はシートにゆったり座って
ぼんやり外の景色を眺める
そっか
もう桜が咲いてんだ
そんなささいな事が集まって世界は回ってんだ
事がでかいかちっちぇかの違いってだけで
必ず人の周りには変化があるんだな
Aと初めて出会った日も桜が満開だった
隣の家に引っ越して来たAは
桜の花びらが舞う中で俺に気づいてにっこり微笑んだ
見惚れてしまった
その時に
俺はこの人と結婚するんだろうなって
幼心にも思ったんだ
すぐにねーちゃんやかーちゃん達と仲良くなって
俺の面倒も見てくれて
いつも一緒にいた
そんなノスタルジックな気分に浸っているうちにAの家に着いた
「ありがとう
お疲れさまです」
マネージャーに挨拶して車を降りようとした時に
「大野さんも
くれぐれも気を付けてくださいね」
クギを刺された
「相手の方や大野さんを支えてる人達の事も考えて下さい
あなたはひとりじゃないんですから」
車のドアノブに伸ばした手をぴたっと止めた
ここで撮られたらAに迷惑がかかる
「うん」
俺ひとり突っ走ってても意味がない
いつか
Aや周りの人達に認めてもらえる男になるんだ
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ことら(プロフ) - とも様はじめまして！コメントありがとうございます。私も書いていて智さんが可哀想になってしまい「この世の終わり」を書きました(笑笑)。もし良かったらそちらもよろしくお願い申し上げます。 (2021年4月14日 21時) (
レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして。智くん推しの私的には智くんと…残念な気持ちが大きい中、智くんの気持ちが切なくでも智くんらしいなと。とても楽しかったです。 (2021年4月14日 15時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ことら(プロフ) - sky57421970様はじめまして。コメントありがとうございます！素敵な感想をありがとうございます。また次作が書ける時が来たら是非是非お読みいただける事を願っております。本当にありがとうございます！ (2019年3月12日 18時) (レス) id: f90816f02b (このIDを非表示/違反報告)
sky57421970(プロフ) - 初めまして。作品を読ませていただきました。最後に幸せに終わってよかったです。でも私はこの作品の大野さんが好きになりました。二人のために身を引く姿がカッコよかったです。これからも楽しみに作品を読ませていただきますので頑張って下さい。応援しています。 (2019年3月11日 8時) (レス) id: 19356e08eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2018年1月3日 18時
