Remember Loving 【志麻】

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それから俺は、ちょくちょく Aの元へと通った。こんなに頻繁に会うのは、俺がAにアピールしてた時以来で、そん時みたく もう1回惚れてくれへんかなー、なんて思ったり。

でも、相変わらず Aは俺を思い出すこともなく、坂田に想いを寄せているままで。


たまに、俺のことはそこまで好きじゃないから 忘れてもうたんちゃうかな、とか思ったり。
俺と付き合ってた頃も もしかしてとか疑心暗鬼になったりもするけど、それでも俺はこいつの側から離れられなかった。





｢ そうだ 志麻っ、スマホ使っていい許可やっと出たから 志麻達のこと調べてんけど、ほんっとアホなことばっかしてるんやなっ ｣


｢ まぁ、アホやからなぁ… ｣


｢ 久々に大笑いしたわ ｣


｢ まぁ、笑えたんなら何よりやわ ｣


｢ うんうんっ、志麻が一番面白かったで ｣





あっこのさー、なんて スマホを触りながら どこが面白かったなんて語ってくる彼女。

けど、そんなことより さっき彼女が言った、

“ 志麻が一番 ”ってセリフが頭に残って。




お前の中で、俺が一番になれるのなら、

俺はどんなアホなことだってしてやる。

バカなこともアホなことも、

誰になんと言われたって全力でするから。

だからさ…






｢ ひゃはははははっ、志麻！これっ！ここっ ｣


｢ いや、笑いすぎやろお前！ ｣


｢ だって めっちゃ面白いやん！もっかい見よっ ｣


｢ 何回見てんねん…飽きるだろそろそろ ｣


｢ いやいや飽きひん、志麻には飽きたりせぇへんわ絶対に ｣


｢ あっそ ｣






俺のことを見て、そうやって、

いつまでも笑っていて。

坂田のことを好きなままでもいいから、

ちょっとは俺のことを 見て 考えてくれ。






｢ やー、こんときの志麻の顔ほんっと好き ｣


｢ A、こっち向いて？ ｣


｢ ん？…げほっ!! いやっ、志麻…あんた…ひっ…ひゃははっ、げほっ ｣


｢ 笑いすぎて 笑えてへんで ｣


｢ 志麻が面白い顔してるからやろっ、あーもうほんっと面白い〜 ｣






ぺしぺし俺の腕を叩く彼女は、きっと俺を 仲良い男友達とでも思ってるだろうから、

俺もお前のことを 仲良い女友達と思えるように。

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