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『さ、錆兎君・・・・・・、意識ありますか〜』
とりあえず、固まっている錆兎君の顔の前で手をふってみる。
もし、彼に意識があったら私は一瞬でぶっ飛ばされるが、意識がなかったら恐ろしいので一応確認。
『・・・・・・意識ないの?』
どうやら本当に意識がないようだ。
そんな中でも立っていられる彼は凄いと尊敬出来るかもしれない。
いや、私はしないけど。
『しのぶちゃーん、蜜璃ちゃーん?・・・・・・おい、宇髄。時透くん・・・』
その後、全員の名前を呼んでみたり、頬をつねってみたり、手を引っ張ったりなとしてみたが誰も動いてはくれなかった。
・・・・・・ねえ、これなに新手のいじめ?
泣いちゃうよ?Aさん泣いちゃうよ?
『・・・・・・みんな寝てるの?でも目は見開いてるし』
みんな目を見開いたまま固まっている。
まるで日常の一コマを切り取ったみたいに。
何度彼らの名前を呼んでも誰もピクリとも動かなかった。
もう手のつくしようがない。
どうにも出来なかった。
その時だ
『・・・・・・え?』
私の体は後ろにグイッと引っ張られたのだ。
糸で釣られた魚のように。
私の体は抵抗をする間もなく、神社の中までまで引きづられていく。
周りから見たら一秒もかかっていないように見えるだろうが、私には世界がやけにゆっくりと進んでいるように見えた。
世界がスローモーションで進む中、錆兎君がゆっくりと動作を再開した。
まるで、マリオネットが解放された様な感じだった。
パチッ
錆兎君と目があった。
その鈍い青を宿す目からは焦りを感じ取れた。
だが、次に私の視界に写ったものは錆兎君ではなく
ボロボロと崩れてくる天井
そう、あの崩壊寸前な社の天井だったのだ。
ボロり、ポロリ、と木のカスが落ちてくるかと思えば次の瞬間 ドーン、と轟音が響いた。
・ ・
崩壊寸前な社は、崩壊してしまった。
まだ、中に私がいるにもかかわらず。
でも、まあ私意外が居なくてよかった、とかも思ったりする。
「・・・・・・ゔっ、あれ・・・・生きて・・・る?」
次に目を開けたのは、社が崩壊した後だった。
奇跡的に私は死んでいなかったのだ。
『ゔ・・・・・・ぇぇえ"』
吐き気と喉が焼けるような痛み。
それにより手で口元を抑えた。
だけど、その手には
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Nami - 面白かったです!絡み酒の錆兎と眠り姫錆兎良かったです♪(笑) (2023年3月18日 15時) (レス) @page19 id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
ぼたん(プロフ) - りんごさん» うふふふふふふ、コメントありがとうございます!こちらの作品はソルトが前から作りたかったものだそうです........ちょっと妄想とか欲望が入り混じってる作品となっております!お楽しみ頂けて幸いです! (2019年8月28日 9時) (レス) id: 36d13d1caf (このIDを非表示/違反報告)
りんご - グホ))吐血 あ、なんだろ、口からケチャップが)) こっちもヤバいっすね← (2019年8月28日 8時) (レス) id: c1cb18ccbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぼたん | 作成日時:2019年8月26日 20時