174 daiki side ページ31
「…そうなんだ。見つかったんだ」
コトンとマグカップを机に置く
光くんがAの居場所を知ってることぐらい、俺は分かっていた
あえて聞かなかったのは、きっと…彼女が俺に何も言わずに出ていったあの日
覚悟を決めたAの足止めになりたくなかった
サヨナラの仕方を聞いてきた彼女
俺の前では強がるAは、いつからだったんだろう?
笑っているはずだった俺らの未来に
俺が願っていた未来に
Aの姿はなかった
光「俺はさ、大ちゃんも伊野尾も大切だから。」
「…うん、分かってる」
光「Aがどんな想いでこの決断をしたかなんて、俺らには分かんねえ。でもさ、ずっと、ずっと、支えてたのは、紛れもなく大ちゃんだから。」
じゃあ。と言って帰っていく彼の背中を見つめながら
俺は目の前にあるマグカップに視線を移す
このマグカップお揃いで買ったな…
いつもAは珈琲をいれるのに、ブラックじゃなくて、カフェオレ。
俺も同じカフェオレ飲んでテレビ見て…
そんな当たり前だったはずの毎日はいとも簡単に消えていたんだな
ツーと頬に伝う涙
枯れていたはずの涙は溢れ出てきて、止まることなんて知らなかった
俺が、サヨナラをしなければいけない
俺が、Aの背中を押してあげなきゃいけない
俺が…伊野ちゃんの背中を押してあげなきゃいけない
描いていたはずの未来に俺はいなかった
ただ、それだけのことなのに。
どうしてこんなに溢れてくるんだろう
まだ、Aが好きだなんて…
馬鹿みたいに好きだなんて…
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はるこ(プロフ) - すごいいいお話で泣いちゃいました。ほんとにありがとうございます! もしよかったらこのお話の続編読みたいです、、。少しでもいいのでお願いします。わがまますみません、、、。これからも更新楽しみにしてます! (2019年7月30日 19時) (レス) id: 7c04abead6 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - るんさん» ありがとうございます! 更新頑張ります☆ (2017年11月10日 16時) (レス) id: c9564d30a8 (このIDを非表示/違反報告)
るん - どうなるのかな!?また更新楽しみに待ってます☆ (2017年11月9日 22時) (レス) id: af361dae23 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 杏樹さん» ありがとうございます!更新ペース遅いですが、最後までお付き合いくださいね!コメント頂いたおかげでかなりやる気になりました!!! (2017年10月24日 23時) (レス) id: c9564d30a8 (このIDを非表示/違反報告)
杏樹(プロフ) - ほんっとにおもしろいです!展開がよめなくてドキドキさせられます!!更新楽しみに待ってます!! (2017年10月23日 20時) (レス) id: 6c8d85bcc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2017年10月19日 13時