A beloved person... Kei.I×Daiki.A (ページ46)

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浮かない表情をした薮くんと雄也くん。
きっとなんかあったんだろうと言っていた光もなんだか気になっている様子

伊野尾「…ごめーん。遅れた～」

ふにゃとした声にびっくりしつつ
みんなが慧くんの方に目を向けた

伊野尾「えっ？俺なんかついてる？」

本人はなんでみんなの視線が自分に向いているのかわかっていない様子だ

薮「…伊野尾…、ちょっと…」

そう言って薮くんはまた顎であっちこいと指示をしていた

慧くんもえーなんだよーとまだ眠たそうな声を出しながら後をついていった

残されたメンバーにはまた気まずい雰囲気になる

そんな中沈黙を破ったのは光だった。

光「…高木。なんかあったんだろう？」

びくっと肩を動かして光を見る雄也くん。
そしてなんとも言えない表情をする

高木「…いや、なんでもねえ。」

光「…そう言っていつまで隠しとくつもりだ」

光の冷たい声に驚く

「…光…そんな言い方…」

光「…じゃあ、誰が聞くんだよ。
いつまでもそんな浮かない顔されてたらこっちまでイライラするわ」

そう言って光は出て行ってしまった

「…えっ、ちょ、ちょっと！！」

追いかけようとしたとき腕を掴まれた

腕を掴んだのは大貴だった

それはまるで私に雄也くんの話を聞けというような表情だった

「…でっ、でも…」

有岡「大丈夫だって！俺が連れ戻すから！」

そう言ってニコッと笑って光を追いかけていった

シーンとする部屋の中
雄也くんも何も言わずただ、唇を噛み締めていた

聞いていいのかもわからない状態

思わず下を向き、服の裾を掴んでしまう
ぎゅっと爪が食い込むんじゃないかと思うくらい握りしめていた

ドンッ

前を見ると慧くんがいた

あの時と同じ悲しい眼をして
こっちに向かってきたかと思うと
ドアの方へ進んでいってしまった

その後にきた薮くん

高木「…いったの？」

薮「…ああ。信じてるかは知らないけどな」

この2人の会話についていけない私はただその光景を呆然と見ていることしかできなかった