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あれからみんなを起こしてご飯を一緒に食べた。
雄也くんはご飯を食べながらなぜかすごい険しい顔をしていた。
慧くんは相変わらずここには帰ってきてない
まあ、あの女の人と一緒にいるのかな
ふぅと小さなため息をつきながら
コーヒーを一口飲んだ。
準備をしていつも通り出かける。
太陽は相変わらず照りつけていて
肌が痛いくらいだ。
お盆を過ぎたあたりからほとんど人はいなくなる。
ぼーっと海を見渡していると、
大貴「…Aっ！」
と呼ばれて後ろを振り向く。
大貴「…暑いっしょ？薮くんがかき氷食べようってさ！」
そう言って手を引かれる。
ニコニコしている大貴はまるで太陽だった。
薮「Aちゃん何味にする？」
「…うーん。いちごー！」
薮「おっけー！光ー！いちご一つ！」
暑かったからか久しぶりに食べるかき氷はすごく美味しかった。
大貴は頭痛いーと言っていた。
「急いで食べすぎなんだよ。」
有岡「だって溶けたら意味ないじゃん！！」
そういってまた一生懸命かき氷を食べた
有岡「ねえ、そっち美味しい？」
首を傾げてこっちのかき氷を見る。
「…なに？欲しいの？」
そう聞くとうんっとニコニコしていう。
「はい、どーぞ。」
かき氷を大貴の方に渡すと、
「あーんして？」
また首を傾げてこっちを見る。
ウルウルとした目でじっと見つめてくるから
顔がカァっと赤くなるのがわかった。
「…っ、はっ、はい」
別に一口あげるのなんて、今までもあったのに
彼氏彼女の関係になるとこんなにも意識するのか。
パクッと一口食べてまたニコニコしながらありがとうという大貴。
有岡「…やっぱ夏はかき氷だなーー」
なんて、大きな声で言うから、
「…そうだねー」
と私も大きな声で言ってみたんだ。
私に近づいてくる大貴の顔をじっと見ながら
あと数センチのところで目をつぶる。
ふわっと香る大貴の匂いに包まれながら
私も大貴に手を回した。
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作者名：藍 | 作成日時：2017年5月12日 13時
