標的135 ページ42
「だが……どっち道、5日後にクロームは戦えそうにないな」
彼女の無事に安堵したのも束の間。
突きつけられたのは、厳しい現状だった。
沈んだ空気の中、「不足分はオレが」とラルが名乗りを挙げる。
しかし思い出すのは、先ほど廊下で見たあの姿。
「任せられるわけねーだろ。お前、座ってんのもしんどそうじゃねーか」
「っな……何を言っている！」
明かな動揺を見せるラルを、リボーンはバッサリと切り捨てた。
「無理すんな。お前の体は
──ノン・トゥリニセッテ。
初めて聞くワードに首を傾げる。
どうやら、地上には謎の放射線が漂っているらしい。
そして、それの元凶こそミルフィオーレだと。
「え〜と、それについてなのですが……」
おずおずと手を挙げるジャンニーニ。
現時点では原因不明だと告げるも、ラルは聞く耳を持たない。
「いや、奴らの仕業だ！バイパーもスカルも、コロネロも──奴らに殺されたんだ！！」
「！」
その名前に、私は息を呑んだ。
彼らは最強の赤ん坊、アルコバレーノ。
もしかして、マーモンがいなくなったのも──
「！！ッぐ……ぅ、」
突如、顔を歪めたラルがその場に倒れ込む。
駆け寄る者、なお虚勢を張り続ける者。
辺りは騒然としていた。
「沢田、5日後だが……これだけ戦力に悪条件が揃っては、お前が何と言うか見当がつく」
この状況を見て立ち尽くすツナに、了平がそう切り出す。
作戦は中止。
そう考えるのが妥当だろう。
ツナは言っていた。
無責任なことは言えない、と。
けれど──その責任感が“ボス”としてのものならば。
「やるべきだと思う」
──一瞬の静寂。
不意の声にツナが顔を上げる。
たったひとつ私にできること、それは。
「みんなはどう……かな」
私はそう言って彼らを見回した。
「オレも賛成だぜ。やられっぱなしは性に合わねーかんな！」
「チッ……テメーに言われずとも、ハナからそのつもりなんだよ」
力強く頷いた山本と獄寺。
迷いのあったツナの表情が、確かに変わる。
……もう、大丈夫だな。
ツナだって同じなんだ。
ひとりで背負う必要なんてない。
彼はボスである前に、私たちの“友達”なんだから。
「君がどんな道を選んでも、その選択を信じるよ」
──争奪戦で、ツナは私を信じてくれた。
私も……彼を信じたい。
それだけ残して、私は静かに背を向けた。
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オウリ(プロフ) - こまりさん» ありがとうございます~！近いうちに続編公開するのでお待ちください！ (6月14日 12時) (
レス) id: df42654abf (このIDを非表示/違反報告)
こまり - 凄く面白いです！続きが気になります…🤔 (6月14日 5時) (レス) id: fd7a7e37b1 (このIDを非表示/違反報告)
七粍(プロフ) - きーち1さん» お返事遅くなりました…！コメントありがとうございます^^*おかわりどうぞ！！！(笑) (2022年3月27日 21時) (レス) id: d69433a459 (このIDを非表示/違反報告)
きーち1(プロフ) - 展開、設定めちゃくちゃ好きです！！ご馳走様です！！続き早く読みたいです！！おかわりください！！！！！ (2022年2月28日 6時) (レス) id: a03c85b354 (このIDを非表示/違反報告)
微々(プロフ) - フランとベルさん» ありがとうございます〜！！^^*私もサクサク更新できるように頑張ります…！ (2021年11月18日 11時) (レス) id: d69433a459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オウリ | 作成日時：2020年11月29日 23時
