標的127 ページ34
「ちょ、雲雀さん！？待っ、」
「先に協定を破ったのはそっちだよ」
「なんですかそれ、ッうわ！！」
何の前触れもなく、突如として牙を剥いた雲雀。
一瞬にして戦場と化した廊下には、もはや風情の欠片もない。
あまりに突然の強襲は──まさに、天災だった。
「セキュリティが許可したのは
「……！？よく分からないんです、が！」
彼の言葉を理解する暇もないまま、間一髪で身をかわす。
ちくしょうこの人やっぱ戦闘狂だ！！確実に
反撃のタイミングなど与えられるはずもなく、向かうべき出口は遠ざかる一方だ。
怒涛の猛攻は、さらにその勢いを増していく。
加えて、相手は“最強”の男。
「ッぐ、」
──避けきれない。
咄嗟の判断で、迫り来るトンファーを受け止める。
一撃が、重い。
骨の軋む感覚に、たまらず顔を歪めた瞬間。
「ガラ空きだよ」
「ッ！！」
死角から繰り出された打撃が、ノーガードの腹部へとめり込んだ。
「──……ッ、げほっ、げほ」
「
襖を突き破り、広間の中心まで吹き飛ばされた私。
淡々と吐き捨てられた声に、き、と雲雀を睨みつける。
……言い返せない。
否定したところで……図星だと認めるだけだ。
「使いなよ、それ」
その言葉に、私はぎくりと肩を揺らした。
雲雀の指す先には──ザンザスの拳銃。
先ほどの記憶が脳裏をよぎる。
その一瞬の揺らぎを感じ取ったのか、雲雀は「ああ、」と僅かに口元を歪め。
「それとも──
「！」
どうして知ってるんだ……リボーンに聞いたのか？
……いや。雲雀ほどの男なら、きっと直感で気付いたことだろう。
何にせよ、彼の思惑は正しかった。
──けれど。
「……へぇ」
好戦的に瞳の奥を光らせた雲雀。
私はゆっくりと──拳銃を抜いた。
あまりに一方的なこの状況。
頼れるのは……こいつしかいない。
今なら、雲雀との距離がある。
彼の攻撃が届くより先に撃ち込める──絶好の機会だ。
「来なよ。全部弾き返してあげる」
“受けて立つ”と言わんばかりの不敵な笑み。
私はもう一度、冷え切った手でグリップを握りしめ。
──全力で、
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オウリ(プロフ) - こまりさん» ありがとうございます~！近いうちに続編公開するのでお待ちください！ (6月14日 12時) (
レス) id: df42654abf (このIDを非表示/違反報告)
こまり - 凄く面白いです！続きが気になります…🤔 (6月14日 5時) (レス) id: fd7a7e37b1 (このIDを非表示/違反報告)
七粍(プロフ) - きーち1さん» お返事遅くなりました…！コメントありがとうございます^^*おかわりどうぞ！！！(笑) (2022年3月27日 21時) (レス) id: d69433a459 (このIDを非表示/違反報告)
きーち1(プロフ) - 展開、設定めちゃくちゃ好きです！！ご馳走様です！！続き早く読みたいです！！おかわりください！！！！！ (2022年2月28日 6時) (レス) id: a03c85b354 (このIDを非表示/違反報告)
微々(プロフ) - フランとベルさん» ありがとうございます〜！！^^*私もサクサク更新できるように頑張ります…！ (2021年11月18日 11時) (レス) id: d69433a459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オウリ | 作成日時：2020年11月29日 23時
