標的15 ページ22
「沢田綱吉──」
ようやく……ボスのお出ましだ。
相変わらずの強烈な殺気に、背筋がぞくりと痺れる。
思わず目を奪われていたその時、ふいにザンザスの手から眩い光がこぼれ出した。
「！？まさかボス、いきなりアレを……！？」
「オレたちまで殺す気かぁ！！」
これは……ちょっと、いやかなりやばいのでは……！？
短気なボスのことだ、ここら一帯を焼き尽くすつもりだ。
ボス……！！
「──待て、ザンザス。そこまでだ」
刹那、飛んで来たのは──1本のツルハシ。
貫禄のある声が、緊迫した闇を割く。
「ここからはオレが取り仕切らせてもらう」
「と、父さん！？」
門外顧問──沢田家光。
後継者選びにおいて、9代目と同等の権限を持つその男が、ついにその顔を顕にした。
「オレは近頃のお前たちのやり方と、それを容認している9代目に疑問を持ってな。9代目に異議申し立ての質問状を送っていた」
そう言って、懐から何かを取り出す。
「そして、その回答と取れる勅命が──今届いた」
それぞれ封書を開くツナとザンザス。
そこに灯った死炎印は確かに本物だった。
「わっ、イタリア語で書いてある……」
「要約するとこうだ──今まで自分は、後継者に相応しいのは家光の息子である沢田綱吉だと考え、そのように仕向けてきた。だが最近、死期が近いせいか私の直感は冴え渡り、他により相応しい後継者を見つけるに至った。我が息子、ザンザスである」
ザンザスは何も言わず、ただじっと目の前の敵を見つめている。
みんな、8年前の事件からずっと、その“怒り”について来たのだ。
……当時はまだいなかった、私を除いては。
「だが、この変更に不服な者もいるだろう。そこで皆が納得する、ボンゴレ公認の決闘をここに開始する。つまり、こーいうこった──
──同じ種類のリングを持つ者同士の、1対1のガチンコ勝負だ」
突然の指令。
決闘なんて、そんな回りくどいことする必要が……？
家光が勅命を告げた直後、どこからともなく声がした。
「お待たせしました」
「今回のリング争奪戦では、我々が審判を務めます」
チェルベッロと名乗ったふたり組。
私たちの用意した組織だが、彼女らは
淡々と争奪戦の概要が告げられる。
そして、最後にこう言い放った。
「なおA様におかれましては、すでにリングをどちらも所持しているため、勝利した側の守護者となっていただきます」
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オウリ(プロフ) - ドクさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです…！更新頑張ります*¨̮* (11月1日 23時) (
レス) id: df42654abf (このIDを非表示/違反報告)
ドク(プロフ) - こういうのむちゃくちゃ好きです。更新頑張ってくださいね！（追記 ヴァリアー全員の株がむちゃくちゃ上がった。こういうの大好きです） (10月21日 18時) (レス) id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
俺夢ZUN(プロフ) - 初めまして！ 「私の鼓膜を返して･･････」のパワーワード最高すぎますw (2021年3月27日 20時) (レス) id: 6d2ad26137 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オウリ | 作成日時：2020年8月27日 16時
