ただ自由を求めて【金カム】2

56 作戦 ページ7

二人を見送ってから私は谷垣がいる檻の前に行き周りのアイヌの様子を伺った


貴方「・・・」


周りはまだ私たちを警戒している


三日


もしアシﾘパと杉元たちが戻ってこなかった場合のために逃げる策を考えておかなければ


考えていると



尾形「殺して逃げたらいいじゃねぇのか？」
貴方「…殺しては罪が重くなる」
尾形「なら、どうやって逃げるんだ？」


尾形が私の近くに寄ってきてそんなことを言ってきた


貴方「…ここで待っていてくれ」


私はそう言って尾形から離れてアイヌの女性に近づいた


貴方「すみません」
女性「？」
貴方「その布を売ってはくれませんか？お金ならお渡しします」
女性「一体何に使うんだい？」
貴方「実は私が使っているものがダメになってきたので、あなたみたいな素敵な女性が作った布なら頑丈そうですし欲しいと思ったので・・・ダメでしょうか？」


ぎゅっ


優しく女性の手を握ると


女性「ッ！！//// ま、まぁそこまで言うなら別にあげてもいいけど」
貴方「ありがとうございます」ニコッ



顔を赤くして布を売ってくれた



私はその布を持ちながら尾形の方へ戻った



貴方「布を手に入れてきた もし二人が戻ってこない場合これで身代わりを作って逃げるぞ」
尾形「さっきの人からよく手に入ったな…相手は女性だっただろ」
貴方「どうやらフードを被れば皆、私を男性だと勘違いしてするから それを利用した」
尾形「…その手が使えるなら 俺以外にはもう素顔を見せるな」
貴方「？なぜ尾形だけなんだ？」
尾形「…」
貴方「？」
谷垣「…(鈍感だな)」


尾形は真顔でじっとこちらを見てから何でもないっと言って少し離れた場所で待機し始めた

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