天使の微笑〜降谷side ページ14
久しぶりにいい店を見つけた。
昼休みも長くないので外で食べる時間はあまりとれないが、久しぶりのあの店に足を運んだ。
庭の手入れが綺麗にされ。
店の窓も綺麗に磨かれているのを見る限り徹底されている。
あの時食べたセロリのサンドイッチの味が忘れられない。
また食べたくなって店に足を運ぶと、素敵な笑顔で子犬を抱く彼女がいた。
「申し訳ありません」
「いいえ、お気になさらず。ジャーマンシェパードですね」
俺をじっと見つめる瞳はあどけなく弱弱しく感じるが愛らしかった。
ジャーマンシェパードは警察犬でも最も多い犬種だが、審査に受からない場合は里親を探すか処分のどちらかだ。
人間の勝手で尊い命を奪うことに申し訳なさを感じる。
「どなたからかいただいたんですか?」
「はい、鑑識の方に」
そうなると処分するはずだったのか。
「すごくお利巧さんなんです」
「ええ、僕を見てもすごく大人しいですね」
一目見れば解る。
この犬はとても賢いと。
直ぐに吠えなかったのもちゃんと人間を見て判断している。
「キャン!」
「ふふっ…可愛いですね」
元気よく挨拶する子犬は本当に可愛かった。
そして愛らしい笑みを浮かべる彼女も可愛らしかった。
まるで天使のようだ。
「申し訳ありません、すぐに…」
「いいえ、美味しいコーヒーを飲みに来ただけですのでゆっくりで大丈夫ですよ」
「すぐに準備をしますので」
消毒をしてアルフを床に置いてすぐに用意をする。
飲食店だから毛が散ったりしないように注意をしなくてはならない。
「クゥーン」
寂しそうに泣く愛犬に優し気な表情をする彼女は本当に優しいのだろう。
「お待たせしました」
「ありがとうございます」
美味しいコーヒーが飲めると思うと自然とほおが緩む。
「クゥーン」
そんな俺を子犬がじっと見つめて来るので少しだけ恥ずかしくなった。
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ゆきな(プロフ) - この作品面白かったです!松田さんは…ドンマイ!です!-w俺は警察だ〜と言うときに警察手帳見せればいいのに-w抜けてるのかな-wこれからも無理せずに頑張ってください!この続きを楽しみにしています! (2019年3月20日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです。松田さん災難ですね、サングラスかけてたらやくざっぽいですもんね♪ (2019年3月18日 20時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ししゃも | 作成日時:2019年3月17日 18時