検索窓
今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:36,835 hit

新しい家族 ページ11

本日より家族が増えました。



「本当に助かるよ」


「いいえ、私も嬉しいです」

今日は銀三おじ様と一緒に鑑識課に出向き、一匹の子犬を預かることになった。

聞けばその犬は鑑識としては使い物にならないと言うことで処分を命じられていた。

当初は鑑識の責任者である方が粘ったが、上層部は取り合ってもらえず困っていたそうで。


そこで白羽の矢が立った。


「ジャーマンシェパードなんだが…他より体が小さくてな」

「可愛らしい子。よろしくねアルフ」

「キャン!」

名前もアルフと名付けました。


「本当にありがとうAちゃんのおかげで子犬を保健所に連れて行かなくて済んで良かった」

源さんこと。
宮崎源三郎さんは鑑識のリーダーとして警察犬に愛情を持って接しているので心から安堵していた。

こう言う人が訓練士の所長だと安心だわ。


「私も看板犬がいると助かります」

私のお店に来るお客様は大半が刑事、もしくは元刑事の方に高齢者だからきっと喜ばれるわ。


何より私は犬派だから嬉しい。


「今日から私と一緒よ」

「キャン!」

「そうお利巧さんね」

私の言葉を理解しているかのようだった。

「Aちゃんが喫店を継がなかったらワシの後を継いでほしかったのに残念じゃな!」

「おいおい、源さん。Aちゃんは俺のいる二課に来てほしかったんだぞ?」

「まぁ、なんにせよAちゃんなら安心だ」


実は言うと私は将来警察官になる予定だった。
高校を出て警察学校に通っていた私は金銭的なことも考えて大学には進学しなかった。


だけど、その一年後に手続きがすべて終わり。
遺言状と財産の相続の件も考えた末に私は警察官への道を断念し喫茶店を引き継ぐことになった。

小さい頃から警察官の人に囲まれて育っていたのに大きくなったらお巡りさんになる!と言っていた幼少期を知る二人は残念そうにしていたけど。



「まぁ、俺として行きつけの店が残っていて良かったけどな!」

「そうだな!あの店は俺達にとっても青春だからな!」


豪快に笑う二人に笑みを浮かべながら私はアルフを抱き上げ警視庁を後にしようとしたら、誰かにぶつかった。


ドンっ!


「悪い」

「いいえ、すいませ‥‥あ」

ぶつかった人に謝ろうとすると、その人は松田さんだった。


「おまっ!!お前ぇぇぇ!!」

「失礼します」


私は早々に逃げようとしたがうまく足が進まない。


「よぉ?久しぶりじゃねぇか?嬢ちゃん」

首根っこを掴まれてしまった。

アルフ→←災難松田side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (66 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
229人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆきな(プロフ) - この作品面白かったです!松田さんは…ドンマイ!です!-w俺は警察だ〜と言うときに警察手帳見せればいいのに-w抜けてるのかな-wこれからも無理せずに頑張ってください!この続きを楽しみにしています! (2019年3月20日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです。松田さん災難ですね、サングラスかけてたらやくざっぽいですもんね♪ (2019年3月18日 20時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ししゃも | 作成日時:2019年3月17日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。