第三十四話〜近侍の嘆き ページ35
頭が痛い
眩暈がして仕方ない
「ああ、なんということだ」
昔から主はこういうところがあったな
自分には自覚がないが慈悲と懐が広すぎる所為か他の男に好意を抱かれる
美徳であるが変な輩に好意を抱かれ、邪な輩から俺達はどれだけ苦労したか
男から蔑むような視線を浴びて来たから好意を抱かれることに関しては鈍すぎるのだ
「骨喰、お前の兄弟の暴走を止めろ」
「無理だ、俺には記憶がない」
「都合がいいな」
どうせべきか迷っていると
「面倒だからさ、斬っちゃおうよ？大雑把に行こう」
「兄者…」
「そうだぞ！！害虫排除！」
ここにはまともな話ができる奴がない
「とりあえず本丸に帰れ」
「嫌です」
「お前は…」
てこでもここを動かないという鯰尾を引きはがそうとするが
「大典太さん、兄さんをここにおいてあげてください」
「ぐっ！」
半泣きで俺を見上げる五虎退
「僕からもお願いします！！」
ここで無理矢理つまみ出すのは目覚めが悪いが、ここは心を鬼にしなくてはいけない
「条件付きだ」
「えっ？」
「部屋は膝丸と相部屋だ」
「ちょっと待て！！何で俺なんだ」
…とはいえ闇落ちするまで刀剣を追い込んだ審神者の元に返すなどできない
よって条件付きだ
「妙な真似をしないようにお前が見張れ」
「大典太…お前まで」
こいつ等の監視役は我らがパシリ役膝丸にさせよう
「まぁドンマイ！」
「兄者ぁぁぁ！！」
当然の如く髭切は役に立たない、太鼓鐘も同様に
ならば残るのは膝丸だけだ
「いいかお前達、万一にでも主に何かあればわかっているな？」
「はい、主は俺が守るので安心してください」
「お前は主に半径二メートル近づくのは禁止だ」
「えええ！！」
俺は主を守らなくてはならない
その為悪意を持たなくと邪な感情を持つ男は排除する
全ては主の為に
いつか笑顔を取り戻してもらうその為に
そう願っていたはずだった
「大変です主様！！」
ポンッ！
煙と共に現れた管狐によって
「政府から指令です。
全国の審神者を集め大掛かりな演習が行われることになりました」
俺達に伝えられたのは
「その演習に主様も参加せよと政府が」
「なんだって！」
「主は本丸を持たぬ審神者だぞ…いや審神者の地位を剥奪されているのだぞ！」
残酷な知らせだった
「ですが刀剣男士を顕現しているのであればその権利はあると…参加しないのであれば刀剣は剥奪、および刀解すると！」
いつも世界は主に優しくなかった
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藤四郎(プロフ) - めっちゃ面白いです、更新頑張ってください！……鯰尾ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！いいぞもっとやれ← (2018年12月22日 16時) (
レス) id: 770379ee24 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - ユウさん» ええっ？！いいところで次の話まで待つのですか？！早く続きが読みたいです！！更新、頑張って下さい！！！！！！政府と妹に関しては監査に捕まればいいのにと思ってます。 (2018年7月8日 18時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
NaA - すみません、名前の所が途中から(さにわ名)になっています！！ (2017年11月29日 22時) (レス) id: 9e11f50eb6 (このIDを非表示/違反報告)
月夜叉丸 - とても面白かったです！続きを楽しみにしてます(＾ω＾) (2017年11月9日 19時) (レス) id: 72359a84c1 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - ○ちゃんさん» コメントありがとうございます！更新がストップして申し訳ありません！ (2017年11月1日 22時) (レス) id: 8f35720166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ | 作成日時：2017年10月4日 18時
