標的3 ページ3
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿、
＿＿＿ぇ、
「＿＿＿ねえ」
「ッ！」
ゴチン！
鈍い音が響く。
私は思わず額を抑えた。
何かにぶつかったらしい。
「ったあ……ぐえッ」
突然、たった今起こした身体が再び仰向けに押し倒された。
首に何やら鉄の塊のようなものが押し当てられている。
「……やってくれるね」
「な、」
容量少ない脳みそで状況を整理する。
よし。落ち着け自分。
えーと確か……どっかの原っぱでなんかやべーやつに後ろから刺されたんだよな(あれ？もしや通り魔なのでは？おまわりさんこっちです！)
そして目が覚めて今に至る、と。
「咬み殺される覚悟はいいかい」
目の前に雲雀さんがいる。
目覚めて2秒で絶体絶命。
なんで雲雀さんが？などと考えている余裕はない。
華奢な身体とは裏腹に物凄い力で押さえつけられ、身動きどころか呼吸すらままならない。
アッ待って割と痛い((
薄目を開けると、さらさら前髪の隙間から、鋭い眼光とほんのり赤くなった額が覗いている。
つまり、私の石頭が雲雀さんのおでこにクリティカルヒットしたわけである。
あっ死んだわ……
「じゃあね」
死を覚悟して固く目を瞑る。
もう片方のトンファーが振り上げられ、そのまま＿＿
「そこまでだぞ」
……
？
衝撃が来ない。
おそるおそる目を開ける。
雲雀さんはトンファーを振り上げたまま、不満げな表情を浮かべていた。むすっ(かわいい)
見るとトンファーの先には何やら緑色の紐のようなものが巻きついている。
雲雀さんはため息をつくと、ゆっくりとトンファーを下ろした。
「邪魔しないでくれる、赤ん坊」
「無闇な殺生は良くないぞ」
窓際から聞き覚えのある声がする。
「ちゃおっス」
漫画でよく見知った姿がそこにあった。
「オレはリボーン。初めて見る顔だな」
「AAです。わー赤ちゃんが喋ってるぞー」
「……A？」
私の棒読みテンプレを無視して、雲雀さんは机の書類を漁り始めた。
そこから一枚引き抜くと、私と書類とを交互に見比べこう言った。
「今日から並中に通う転入生、君だったの」
「てん……にゅう、せい？」
思わず聞き返す。
……私が？
並中の？
「とぼけた顔しないでくれる。咬み殺したくなる」
「ヒッ！すみません元からこういう顔なんで……」
雲雀さんはフン、と鼻を鳴らした。
ピリピリした空気を割くようにチャイムが鳴り響く。
どうやらここは応接室のようだった。
あなたの死ぬ気の炎の属性は……
雷
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佐乃(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの寝床はそのうち出るかもです……笑 (2019年7月27日 20時) (
レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
佐乃(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。 ヒロインちゃんは結局どこで寝泊まりしてるんだろうw (2019年7月27日 17時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。 (2019年7月27日 16時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐乃 | 作成日時：2019年7月26日 19時
