標的15 ページ15
「ツナ、獄寺君〜！」
「A！？」
「げ、アイツ……！？」
なんと、出てきたのはAだった。
なんでこんなところに！？
リボーンも珍しく目を丸くしている。
「ツナ、あなたの知り合い？」
「あ、うん。ビアンキはまだ会ったことなかったよね」
「ついこの間来た転校生だぞ」
ビアンキは、そっとポイズン・クッキングを下ろす。
「ンでテメェが出てくんだよ！」
「いやあ〜、並盛探検してたらこんなとこまで来ちゃった、的な？」
相変わらず自由だー！？
「あ、危ないから帰った方がいいって！」
「え？てかそっちこそ怪我してんじゃん！何やってんの！？」
Aはそう言って、オレたちのところへと駆け寄って来る。
その時、突然獄寺君が小声で呟いた。
「十代目、動かないで下さい」
「え？どういう……」
そのまま一人Aの元へと向かって行く。
「おい、待てよ」
「はあ？ちょ、離せって」
そう言われても、獄寺君は掴んだ腕を離さない。
不思議に思った次の瞬間、突然Aの腹を思い切り殴りつけた。
「隼人！？」
「ええ！？何やってんのー！？」
「大丈夫ッス」
「なにが！？」
意味が分からず狼狽えるオレたちをよそに、獄寺君はうずくまるAを見下ろしてこう言った。
「アイツは、獄寺“君”とは呼ばねーよ」
＊
時は数刻遡り。
「……っは、」
微睡む意識の中、私は飛び起きた。
ズキズキと痛む頭に苛立ちを覚える。
「おや、目が覚めたようですね」
すぐ真横には骸が腰掛けており、反射的に距離を取った。
「そう身構えないで下さいよ」
「……どういうこと」
相変わらず気味の悪い笑みを浮かべる骸に、嫌悪感を抱く。
確かあの槍で傷つけられたはず。
ということは、いつ骸に身体を乗っ取られてもおかしくはない。
なんでこんなところに寝かされていたんだろう。
「私の身体、乗っ取るんじゃないの」
「いくら僕でも、意識のないあなたに手を出す程落ちぶれてはいませんよ」
ここまでしといて何言ってんだか。
「……縄とかで縛っとかなくていいの？逃げちゃうよ」
「そういうプレイがお好きでしたら構いませんけど」
「違うからね！？」
ええ……気持ち悪……
「必要ないでしょう。どうせ逃げられやしない」
骸は余裕の表情で言い切った。
何も言い返せない。
ギシ、とベッドが軋む。
「身体、お借りしますよ。力を抜いて下さい」
「……胸とか触ったら殺すから」
「そんなものどこにあるんです」
「おいクソナッポー」
あなたの死ぬ気の炎の属性は……
雷
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佐乃(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの寝床はそのうち出るかもです……笑 (2019年7月27日 20時) (
レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
佐乃(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。 ヒロインちゃんは結局どこで寝泊まりしてるんだろうw (2019年7月27日 17時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。 (2019年7月27日 16時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐乃 | 作成日時：2019年7月26日 19時
