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「__ウルフチャンネル!!」
「ッと、」
「……甘い」
「いてーーっ!?」

あれから数日後。
骸から修羅道を伝授(物理)された私は、千種と犬や畜生道で呼び出されたゲテモノの数々を相手に、なんとか実戦形式まで突入していた。

「まだまだだね。後ろがガラ空きだ」
「そんなんじゃすぐおっ()ぬびょん」
「おっしゃるストリート……」

え?死語?うっせーバーロー!
二人の容赦ない攻撃が次々に浴びせられる。
初日はボコボコフェスティバルだったが、さすがは格闘スキルの修羅道。
攻撃をくらう度、次にどこから攻めてくるかがなんとなく予測できるようになった気がする。
何はともあれ、この数日間でなんとか自力で修羅道を発動できるまでには成長していた私なのであった。えっへん。

「痛ッえ何?ちょっと千種くん?待って君何してん痛ッッやめて無言で針刺さないでッッッッ」
「……顔がウザかったから、つい」
「泣いていいかな!!」

そのヨーヨー地味に痛いんだからね!
浅く突き刺さった針をちまちま抜いていく。

辺りはもう薄暗く、夕刻に差し掛かろうとしていた。
今日で五日目。
彼らは十日も待ってはくれない。
今夜、ヴァリアーが来る。

「ごめんみんな。私今日はちょっと用事があるから、一旦帰るね」
「あっ……うん。またね」
「おー。とっとと帰れびょん」
「よしすぐ戻ってくるから待ってろ」

私はそう言い残し、並盛行きのバスに飛び乗った。
一刻も早く“彼ら”を見つけなきゃ。

「無事でいてくれよ……!」



「おなか減ったー!!ランボさんもーダメ……フゥ太おんぶ〜〜」
「重いよランボ!ちゃんと自分で歩きなよ!」

夜道を行く三つの小さな影に、闇に潜む黒服に身を包んだ男たちが鋭利な眼差しを光らせる。
ヴァリアー・レヴィ雷撃隊と呼ばれる彼らは、雷のリング奪還のためすでに行動を開始していた。

01(ウーノ)、目標に接近。やはり子供です。特に変わった所は見られません」
「……三人のガキのどれかがリングを持っている。02(ドゥーエ)03(トレ)も急行し、ガキをバラせ」

愚図るランボに気を取られて、三人は自分たちの身に危険が迫っていることなど知る由もない。

「アラ?ランボさんに何か用?」
「え?」
「……チッ」

驚く彼らにはお構いなしに、男はサーベルを振り上げる。
___しかし、子供相手に油断していたのか、背後から近づく影には気が付かなかったようだ。

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あなたの死ぬ気の炎の属性は……


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佐乃(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます!夢主ちゃんの寝床はそのうち出るかもです……笑 (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
佐乃(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます! (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。   ヒロインちゃんは結局どこで寝泊まりしてるんだろうw (2019年7月27日 17時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。 (2019年7月27日 16時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐乃 | 作成日時:2019年7月26日 19時

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