ARS学園吹奏楽部〜OSBD ページ26
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私立嵐学園。
全国から才能溢れる高校生が押し寄せるこの学園は芸術コースもあり
中でもこの夏、甲子園で話題をさらったのが
…スパンッ！
A「ナイスピッチング！ニノ！」
N「ドラフト指名何球団来るかな〜」
中庭でキャッチボールをする…
M「お前らブラバンだから、ドラフト外だべ。」
そう、吹奏楽部の面々である。
A「俺らだって甲子園レギュラーだしッ！」
N「そうだよ！あきらめねーし。」
A「よっニノミ屋！」
M「はぁ…あ、今日のパート練のヤツな」
松本がコピーした譜面をひらひらとよこす。
AN「「あざーっす」」
M「なぁ、翔さん知らねえ？」
A「あーさっきラグビー部のスクラムに」
N「巻き込まれてたけど」
AN「「面白かったからほっといた。」」
M「助けろよ！！」
隣接するグラウンドに松本が駆けつけると
S「いってぇ〜アイツらハンパねーな」
M「ちょっと翔さん！トロンボーン奏者が腕にケガしたらどーすんの！」
S「その時は後ろの人の音でごまかすッ！」
M「ごまかす(キリッ)じゃないよ…これ今日のパート練の。ねぇ肝心のリーダーは？」
櫻井は制服のカーディガンを捲って時計を見ると
S「この時間は自主練室にいるはず。」
M「さすがトロンボーンパートメンバーのスケジュールがっつり把握してんね。」
S「お誉めに預かり有り難き幸せ。」
M「リーダーってさ〜なんだかんだ練習熱心だよね。昼休みとかも自主練室にこもって」
S「練習…？いや昼寝だよ？防音だから静かだし」
きょとん顔の櫻井。
この日の為に楽譜をおこした時間を返してくれと
思いつつ松本は楽譜を押しつけて戻った。
嵐学園吹奏楽部には個別の防音練習室があり
何時でも生徒が利用出来る。
恵まれているようでもあり
裏を返せばそれ程に練習を積まなければ
この才能集団では落ちこぼれてしまう世界で。
今日も生徒たちの研鑽の時間が始まる。
S「智くーん！パート練はっじまっるよ〜」
O「今行く〜」
ゆらりと身体を起こしたのはパートリーダーの大野。自主練室でお昼寝だけをしているのでない事は、指に出来たタコとその紡ぐ音からわかる。
O「…おゎ。」
♪♪♪♪
４本のトロンボーンが奏でたメロディーは。
「「「「午前0時を過ぎたら〜♪♪」」」」
O「ドリカムバージョンッ！無駄に凝ったな！」
「「「「Happy Birthday リーダー!」」」」
☆いつも産んでくれてありがとう☆
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作者名：ゆみ
作成日時：2017年5月29日 19時
