【ジョジョ】酸素不足【ブチャラティ】

40話 ページ43

Aside


今日も一日、色々なことがあったな。


片想いかもしれない、なんて考えちゃて、ブチャラティに沢山迷惑をかけてしまった。
真っ直ぐな目で必死に想いを伝えてくれたことは、とても嬉しかったけれど。


もう、くよくよするのはやめよう。
私は一途にブチャラティを想っていよう。それだけだ。



ジリリリ。


『わっ…』


色々思い出していると、ふいに家の電話が鳴り響いた。

慌てて椅子から立ち上がり、受話器を手に取る。



『はいっ』

「…Aか？」


電話の向こうからは、まさに今考えていた人物の声が聞こえる。


『うん、ブチャラティよね？』

少し高鳴る鼓動を抑えつつ、返事をする。ちょっとにやけてなんかいないよ？


今日の帰り際、電話番号の交換をした。

彼はギャングで、私は学校。
お互い何かと忙しいので、会えない時は電話で話そうというブチャラティの提案だ。

もちろん即オッケーである。ディ・モールト・ベネな提案だ。


「今大丈夫だったか？」


『うん！ふふ、耳がなんかくすぐったい』


私がそう言うと、フッと笑う声が聞こえてくる。


「今度は直に耳元で話そうか？」

『な…そんなことしたら、私の心臓がもたない』


くすくすと二人で笑う。なんだか、甘くてふわふわした気持ちだ。


「そういや、前に言ってたデートの話なんだが…」

前に言ってた……


『私が熱を出した時の？』

「あぁ。どこか行きたい場所はあるか？」



行きたい場所かぁ……


色々考えてみるが、頭に浮かぶのは
最近隣町にできたパンケーキさん。話題のコスメショップや人気の洋服屋さん……


『うーん、色々ショップは思いつくんだけど……女性向けの所ばかりかも』

「次のデートはAの行きたい所を一日巡ろうと思っている。遠慮はしないでいいぜ」

『でもきっと、ブチャラティはつまらないと思うよ……？』


すると、ははっと笑い声が電話越しに聞こえる。


「オレがAと一緒に出かけて、つまらないなんて言うと思うか？そこは安心してくれ」


当たり前のようにそう言って笑うブチャラティに、胸がキュッとなる。天然でこういうこと言うの、本当に勘弁してほしい。


それからは行き先を色々と提案しあい、隣街まで出かけようということになった。




*…*…*…*…*…

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幸運を運ぶ黄金の風キャラ

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