32話 ページ33
Aside
それはごくごく普通な、平日のことだった。
『ん……？』
朝、目覚めた私は、身体が少しだるいように感じていた。
風邪でもひいたのかな？
でも、このくらいなら学校休む必要もないだろう。
そう思った私は、重い身体を起こし、いつものように学校へと向かった。
だが。
授業内容は一向に入ってこず、時間が経つたびに悪寒が増す。
周りに心配させまいと放課後まで粘っていたが、帰り道になるともう街の灯りがにじみ、視界はぼやけて身体に力が入らなくなった。
突然、視界がグラッと揺れる。
『…っ、』
あー、ダメだこれ…倒れる。
「A！」
倒れる狭間、微かに見えた人影が私の名前を呼んでいたところまでが、私の記憶だ。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「バカなんですか？こんな高熱で学校に行くなんて」
『うっ……ごめんね、フーゴ…』
どうやら、あの人影の正体はフーゴだったらしい。
偶然ふらついているところを目撃したフーゴは、近かった彼らのアジトに私を運んでくれたらしい。
「でも残念でしたね、今日は僕以外皆仕事と用事でいないんですよ」
「ブチャラティも、仕事です」と言いながら、冷たいタオルを取り替えてくれるフーゴ。
『そっか…折角一人の休日だったのに……ほんと、ごめんね……』
申し訳なくて謝ると、フーゴは「え？」と驚いた声を出した。
「そうじゃあない！ただ、僕だけじゃ飽きたりないだろうと思っただけで…」
少し慌てた様子で話すフーゴ。
『…何いってるの？いつもは一人なんだよ、私…誰かがいてくれるだけで、すっごく嬉しいんだよ』
何だか変わった様子のフーゴがおかしくて、つい笑いがこぼれてしまう。
「…っそ、そうですか……それは、よかったです」
そう言うと、フーゴはスッと私から目をそらした。
……？何だろう、やっぱり様子がおかしいような。
熱のせいでそう思えるだけかな…
すると、フーゴは突然私の方へ向き直って口を開いた。
「…A、実はその……聞いてほしいことがあるんです」
『…？なに、どーしたの？』
眉をひそめたままジッと動かないフーゴを不思議に思うが、黙って言葉を待つ。
どうしたんだろう、今日は本当にらしくないな。
ふわふわした頭で、フーゴをぼんやりと眺めて待ち続ける。
すると、思い立った様子のフーゴは私の目を見て口を開いた。
「……僕、Aのこと……好き、なんです」
へぇ、好き………
好き……？
す、き……………
『………な、えっ！？』
*…*…*…*…*…
幸運を運ぶ黄金の風キャラ
トリッシュ
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林檎凛子(プロフ) - 最近アニメ見て、ブチャラティ見て、最初に思ったことが、｢占ツクに行かなきゃ…(使命)｣でした…(笑)そこでこんな素晴らしい作品に出会えて感謝しかないです。ホント。好きです。これからも頑張ってください。そして絵がお上手で憧れます (2019年1月6日 20時) (
レス) id: 49cb444d15 (このIDを非表示/違反報告)
林檎凛子(プロフ) - 最近アニメ見て、ブチャラティ見て、最初に思ったことが、｢占ツクに行かなきゃ…(使命)｣でした…(笑)そこでこんな素晴らしい作品に出会えて感謝しかないです。ホント。好きです。これからも頑張ってください。そして絵がお上手で憧れます (2019年1月6日 20時) (レス) id: 49cb444d15 (このIDを非表示/違反報告)
れあ(プロフ) - ニックネームさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…！楽しんでいただけて、本当に嬉しい限りです(´`*) 更新頑張ります！ (2018年12月24日 1時) (レス) id: 91035ceaa1 (このIDを非表示/違反報告)
ニックネーム(プロフ) - いつもなんかブチャラティかっこよすぎてドキドキする。見てるこっちが酸素不足になりそう笑 本当にいつもドキドキするような話をありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2018年12月20日 0時) (レス) id: 4f09a1f1a3 (このIDを非表示/違反報告)
れあ(プロフ) - よりりさん» コメントありがとうございます！ こういった展開いいですよね、私も好きです笑 応援ありがとうございます、とても励みになります！これからもこの作品をよろしくお願いします…！ (2018年12月19日 2時) (レス) id: 91035ceaa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れあ | 作成日時：2018年12月1日 16時
