25話 ページ25
ブチャラティside
Aに言われた通り、隣に腰をおとす。
Aは、オレをチラリと見てすぐに俯いてしまった。
顔が赤いような気がしたが……考えすぎか?
『……あの、私』
小さな唇が、少し震えている。
長いまつ毛がかかった黒い瞳に目がいくが、少しうるんでいるような気がしてドキリとする。
様子が変だ。あいつらが何か余計なことをしたのだろうか
だが、必死に何かを伝えようとしているのはわかる。
だからオレは、静かにAが話すのを待っていることにした。
『ブチャラティ、と話しているとね、凄く楽しくて…笑った顔がかっこよくて、優しいところも、素敵だと思う』
「…!?」
急に何を言い出すかと思えば……
『私に向けてくれる笑顔も、仲間と話している時の横顔も、親切な気遣いとか…』
「急にどうした?いや、気持ちは嬉しいが…」
頬を少しかく。
「…そんなこと言われると、勘違いしそうになるんだぜ」
その次のAの言葉に、オレは目を見開いた。
『勘違いじゃ、ない』
そう言って、オレの服の裾を弱々しい力でキュッと掴むA。
勘違いじゃあ、ない?
思わず、オレは息を呑んだ。
「な、」
『胸がキュッとなって…息が、苦しくなる。私、ブチャラティのこと、す…きに…なったみたい』
「本当に、言っているのか?」
あまりの出来事に動揺を隠しきれない。
正直オレは、心のどこかで一生片想いをする覚悟でいたのかもしれない。
それでも、オレはいいと思っていた。
そのくらい、Aのことを……
Aはオレの手にそっと自分の手を重ねた。
そして、小さく首を縦に振った。
*…*…*…*…*…
幸運を運ぶ黄金の風キャラ
トリッシュ
130人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
林檎凛子(プロフ) - 最近アニメ見て、ブチャラティ見て、最初に思ったことが、「占ツクに行かなきゃ…(使命)」でした…(笑)そこでこんな素晴らしい作品に出会えて感謝しかないです。ホント。好きです。これからも頑張ってください。そして絵がお上手で憧れます (2019年1月6日 20時) (レス) id: 49cb444d15 (このIDを非表示/違反報告)
林檎凛子(プロフ) - 最近アニメ見て、ブチャラティ見て、最初に思ったことが、「占ツクに行かなきゃ…(使命)」でした…(笑)そこでこんな素晴らしい作品に出会えて感謝しかないです。ホント。好きです。これからも頑張ってください。そして絵がお上手で憧れます (2019年1月6日 20時) (レス) id: 49cb444d15 (このIDを非表示/違反報告)
れあ(プロフ) - ニックネームさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…!楽しんでいただけて、本当に嬉しい限りです(´`*) 更新頑張ります! (2018年12月24日 1時) (レス) id: 91035ceaa1 (このIDを非表示/違反報告)
ニックネーム(プロフ) - いつもなんかブチャラティかっこよすぎてドキドキする。見てるこっちが酸素不足になりそう笑 本当にいつもドキドキするような話をありがとうございます!これからも頑張ってください! (2018年12月20日 0時) (レス) id: 4f09a1f1a3 (このIDを非表示/違反報告)
れあ(プロフ) - よりりさん» コメントありがとうございます! こういった展開いいですよね、私も好きです笑 応援ありがとうございます、とても励みになります!これからもこの作品をよろしくお願いします…! (2018年12月19日 2時) (レス) id: 91035ceaa1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:れあ | 作成日時:2018年12月1日 16時