クリスマス ページ28
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今日はクリスマスということで、徹とデートに来てます。
「綺麗だね〜…やっと見つけられたね。」
「うんうん、なんか感動で心がぶわぁーってなる。」
「A語彙力どこいったのw」
「んー、イルミネーションの電気の熱で燃やされた。」
なにそれ、と笑う徹と一緒にお目当てのイルミネーションを背景に写真を撮った。
お城やクリスマスツリーなど、様々なものの形に作られたイルミネーションの中に、1つジンクス的なものが伝えられているものがある。
それが今私と徹の目の前にある、ハート型のイルミネーション。
このハート型のイルミネーションは毎日設置される場所が変わって、その上ほかのものと違って点灯時間が限られている。しかもその時間も毎日不規則で、誰も予想できないのだ。
だから当然探すのも一苦労で、その分ハート型のイルミネーションを見つけられたカップルは永遠に結ばれるというジンクスがあるのだ。
そのジンクスに便乗して、私と徹は気合を入れてイルミネーションに彩られた道を歩いて探し、そして必死に探すこと約1時間半。やっと見つけられたのだ。
「よし、これで私たちも永遠に結ばれるよ。やったね。」
「まぁそんなジンクス無くても俺とAは永遠に一緒だけどね!!」
2人で軽口を叩きながら一通りイルミネーションの写真を撮っていると、ずっと外にいたのもあって手がかじかんできた。
両手を擦っている私を見ると、徹はしれっと私と手を繋いで、繋いだ方の手を自分のコートのポケットに入れてきた。
「これであったかいでしょ?そっちの手はこれ握ってなよ。」
そう言って徹は私の繋いでない方の手にカイロを持たせた。
「あったかーい。ありがと!」
「どういたしまして。そろそろ夜も遅いし帰ろっか。」
「うん!」
クリスマスの夜はとても寒いけれど、その分徹のおかげで私の心は暖かくなった。
ハートのイルミネーションを見つけて写真も撮れて大満足の1日となった私は、家に帰ってから今日のデートを振り返ったり、写真を見返して1人でニヤニヤと余韻に浸っていた。
ラッキーアイテム
及川徹のユニフォーム
ラッキースポット
バレー部の部室
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作者名:りある | 作成日時:2019年11月15日 20時