風邪引くのもたまには良いね 1話 ページ1
・
私、七瀬Aは只今、大風邪を引いている。
この寒い時期に布団を掛けずに寝落ちして、次の日の朝起きたら39.6度の熱が出ていた。
自業自得と言われれば何も言い返せないけど、さすがにしんどい。
「A〜大丈夫??お見舞い来たよ。」
・
……ん?なんか徹の声が聞こえたような…
いかんいかん、熱が高すぎてとうとう幻聴まで聞こえ始めたぞ……
「幻聴まで聞こえるなんて末期だな……」
「いや幻聴じゃないから!!」
目を瞑ったままボソッと呟くと、耳元で徹の騒がしい声が聞こえた。
慌てて重たい瞼を開けると、目の前にはちゃんと徹の姿がある。
「……幻覚?」
「幻覚じゃないってば!……ほら、ちゃんと触れるでしょ??」
徹は私の指に自分の指を絡めて、そのまま手をギュっと握ってきた。
「あ、ほんとだ本物だ。あーよかった高熱でとうとう幻覚見るほど頭イカれたのかと思ったよ。」
「全く失礼なんだから!!……ほら、Aの好きなフルーツ買ってきたよ。食べれる?」
そう言って徹は持っていた袋の中からパックを取り出した。
中にはリンゴやらマスカットやら私の大好きなフルーツが沢山入っている。
「食べる。徹も一緒に食べよ。」
「うん。じゃあ体起こすね?」
徹は横たわっているいた私の体を支えて上半身だけ起こしてくれた。
それからフォークを用意して、2人でフルーツパーティー(仮)を始めたのだ。
ラッキーアイテム
及川徹のユニフォーム
ラッキースポット
バレー部の部室
69人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りある | 作成日時:2019年11月15日 20時