30話 ページ33
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ちょっとしたハプニングはあったけど、2人ともお風呂に入って体を暖めて夜ご飯を食べた。
「そういえばAちゃんと病院の薬飲んだ?」
「あ、忘れてた。飲まなきゃ…」
すっかり薬の事を忘れていた私は、昨日先生から貰った薬を水で流し込んだ。
「英くんが教えてくれなかったら飲み忘れるとこだったよ〜。ありがと!」
「Aは昔から薬飲むのだけはすぐ忘れてたもんな。それで先生から怒られて…」
「そうそう、そこで何故か英くんが私に薬飲み忘れてないか確認してあげてって言われてたよね!たしかあの頃はまだ私たち幼稚園児だったよね?」
「うん。あの頃はAの心臓の状態が不安定で幼稚園の行事毎回出られなくて落ち込んでたもんな。」
「でも英くんがその度に一緒に休んでくれて傍にいてくれたから楽しかったよ。」
薬の話から昔の話に私たちのは盛り上がって、幼稚園時代の話に花を咲かせていた。
「……でさ、小学生の時は……」
小学生の時……
あれ?
私たちが小学生の時って何してた?
思い出の1つや2つあるはずなのに、なぜか思い出せない。
思い出そうとしていると、英くんが突然大きな声を出した。
「あ!!やばっ……Aテレビ見せて。」
「えっ?あ、うん。」
言われるがままテレビをつけてリモコンを英くんに渡すと、画面にはバレーの試合中継が映し出されていた。
「今日バレーの世界大会あるの忘れてた…Aも一緒に観よう?」
そう言う英くんに、私もつられて「うん、」と答えて一緒にバレーを見ることになった。
バレーの試合中継に夢中になりながらも、私は頭の隅で小学生の頃の事を思い出そうとしてみたけど、やっぱり何も思い出せなかった。
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りある(プロフ) - 美園さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!まだお話は始まったばかりなので、今後の展開も楽しみにして頂けたら幸いです(^ ^) (2019年11月11日 7時) (レス) id: 3eeed000d7 (このIDを非表示/違反報告)
美園 - とてもおもしろいです (2019年11月11日 5時) (レス) id: b24611d9b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りある x他1人 | 作成日時:2019年11月9日 12時