検索窓
今日:16 hit、昨日:16 hit、合計:69,917 hit

25話 ページ28








「…………っ……」





重い瞼を上げると、そこは体育館ではなく見慣れた病室だった。





……あ、そうか。私倒れたんだ。





すっかり外は暗くなっていて、横を見ると英くんが私の手を握ったままうたた寝していた。





また迷惑かけちゃったな…






「……ごめんね。」





そう言って英くんの頭を何となく撫でると、英くんはゆっくり目を開いて、私の姿を見た途端いきなり抱き締めてきた。





「良かった……」





消え入りそうな声でそう言う英くんの背中にそっと手を置いて、わたしたちは暫く抱き合っていた。






「俺、先生呼んでくるからそのまま寝てて。すぐ戻ってくるから。」






英くんは私の頭を撫でて、小走りで病室を出ていった。





さっき英くんが抱き締めてきた時、英くんの体震えてたな……まるで迷子の子供が親を見つけた時に安心して泣きじゃくってるような感じ。






あれ……前にもこんな事あったような…







「…気のせいか。」









何かが記憶の奥から出てきそうだったけど、思い出しちゃいけないような気がして私は出かけた記憶に気づかないフリをした。

26話→←24話 国見side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
71人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りある(プロフ) - 美園さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!まだお話は始まったばかりなので、今後の展開も楽しみにして頂けたら幸いです(^ ^) (2019年11月11日 7時) (レス) id: 3eeed000d7 (このIDを非表示/違反報告)
美園 - とてもおもしろいです (2019年11月11日 5時) (レス) id: b24611d9b4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りある x他1人 | 作成日時:2019年11月9日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。