14話 ページ17
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ヒソヒソと話す声が嫌でも耳に入る。
朝起きて、英くんと学校に行くと案の定クラスメイトたちの話題は私の事ばかりだった。
両親が1度に亡くなるなんて可哀想。とか
宵ノ瀬さん大丈夫かな。とか
中には心配して話しかけてくれる子もいた。
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でも、それよりも多くクラスメイトたちの間で言われていたのは私の両親の事ではなく、
『自分の両親が2人とも亡くなったのになんであんなに笑顔なの?』
『家族が死んでるのによくあんなに笑顔で話せるよね』
といった感じのものだった。
そりゃそうだろう。だって教室に入って両親の事を聞かれたりしても、いつも通りの笑顔で話してるんだから。
昨日の夜、ちゃんと自分でも分かってたじゃないか。
分かってたけど、クラスメイトに親の死を悲しんでいないように見られたりするのは嫌で…だけどこの笑顔じゃそれを否定することもできない。
悲しい気持ちすら外に出せないのがつらくて、そんな自分に嫌悪感しかなくて、頭の中はぐちゃぐちゃだ。
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りある(プロフ) - 美園さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!まだお話は始まったばかりなので、今後の展開も楽しみにして頂けたら幸いです(^ ^) (2019年11月11日 7時) (レス) id: 3eeed000d7 (このIDを非表示/違反報告)
美園 - とてもおもしろいです (2019年11月11日 5時) (レス) id: b24611d9b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りある x他1人 | 作成日時:2019年11月9日 12時