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2話 わからない。 ページ3









言ってしまってから、やっぱり言わなかったら良かったかなぁ…なんて。





でも今更そんなこと考えても、言ってしまったものは取り消せない。





一瞬だけ目を見開いた彼の顔をじっと見て、反応を伺う。








きっと、優しいあなたの事だから止めようとするんだろうな。









でも、彼の答えは私が思ってたのと全然違った。







「……そっか。」







たった一言。それだけだった。





もしかしたら、彼の中で私の存在はそこまで大きくなかったのかもしれない。






そう思うと、この世に未練なんて残さずにあっさり死ねるなって思った。






「賢二郎、今までありがとう。大好きだったよ。」






笑顔でそう言って、席を立とうとすると突然腕を掴まれた。






「……何?どうしたの?」






「最後にデートしよ。明後日の朝9時、迎えに行くから行きたいとこ考えてて。」






それだけ言って、賢二郎は教室を出ていった。






今日、賢二郎にお別れを言ったあと死ぬはずだったのに断る暇も与えてくれずに賢二郎はどこかへ行った。







「はぁ……」









とりあえず、明後日までは死ねないか…







今から死ぬって言ってるのにデートに誘う賢二郎の意図が、私には分からなかった。

3話 地獄→←1話 プロローグ



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夜露姫(プロフ) - 泣きました。私はこの子みたいな境遇じゃないし、むしろ凄い幸せなのにこういうことたまに思っちゃうバカです。でもこの話読んで元気出ました。ありがとうございました。 (2022年2月24日 1時) (レス) @page33 id: 4867934feb (このIDを非表示/違反報告)
- 泣ける(´;ω;`)めっちゃいいお話でした(`;ω;´) (2021年12月20日 19時) (レス) @page33 id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
ザイカ(プロフ) - 泣ける...(;_;)いい話すぎる(;-;) (2021年3月17日 13時) (レス) id: 2cebe15e55 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - 泣いちゃいました〜(泣)(ガチ泣きです;−;) (2021年3月8日 1時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
りある(プロフ) - なぴんさん» コメントありがとうございます(^-^)もしこの作品によってなぴん様を傷つけてしまっていたらすみません。ご自身と重なる部分があって読むのが辛かったでしょうに、この物語に目を通して下さりありがとうございます。 (2021年1月29日 0時) (レス) id: 6c1f495f47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りある x他1人 | 作成日時:2020年5月18日 12時

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