3話 ページ3
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「ハァッハァッ…サム!!」
やっとの思いで学校に着いて勢い良く体育館のドアを開けると、見慣れたバレー部の奴らがいた。
でもそこにサムの姿はなかった。
「なんや侑そんなに慌てて。それよりはよ着替えてき。練習始めるで。」
「北さんっ…サムは?サムまだ来てないですか!?」
北さんの肩を掴んでそう聞けば、北さんも周りにいた人たちもみんな不思議そうな顔をする。
「侑、少しは落ち着け。そのサムって子は侑の友達なん?俺が見る限り今はバレー部しかおらんで。せやからサムって子はここにはおらん。」
「北さんまでサムの事忘れるんですか!?俺の双子の弟の宮治!……そうや、背番号!11番の奴ですよ!」
サムの背番号は11番。サム以外の奴が11番のユニフォームを着とるわけがない。
なのに、何でこうも神様は酷いことするんや。
「お前ほんま今日どないしたんや?11番はアイツやろ?」
アランくんの指さす方を見れば、俺らと同い年のベンチメンバーの1人がいた。
「なんで…なんでみんなサムの事忘れとるんや!」
「おい侑っ…落ち着けって。」
角名の言葉も聞こえんくらい俺は取り乱しとった。
だって、自分の片割れの存在が消えとるんやで?取り乱さん方がおかしいやろ。
でも、俺がどんだけ取り乱したってサムがここにおらんっていう事実は変わらんわけで。
「侑、お前今日は練習禁止や。少し頭冷やしてき。」
とうとう北さんに練習禁止令を出されてしまった。
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りある(プロフ) - おぞうにさん» コメントありがとうございます!!神作品だなんて言って頂けて光栄です!!ありがとうございます(^-^) (2020年9月30日 1時) (レス) id: 6c1f495f47 (このIDを非表示/違反報告)
おぞうに - 危ういレベルじゃなくて普通に泣きましたわ!神作品をありがとうございます!!! (2020年9月30日 0時) (レス) id: 11f81e1c6c (このIDを非表示/違反報告)
りある(プロフ) - うんうんさん» そう言って頂けて嬉しいです!!頑張って書いた甲斐がありました(^-^)ありがとうございます! (2020年7月12日 23時) (レス) id: 6c1f495f47 (このIDを非表示/違反報告)
うんうん - なんて面白い作品なんですか!!私も危うく泣くところやった← (2020年7月12日 17時) (レス) id: 0f3063d9b8 (このIDを非表示/違反報告)
りある(プロフ) - タケ焼きさん» 感動して頂けたようで嬉しいです!!読んでくださってありがとうございました(^-^) (2020年4月26日 23時) (レス) id: 6c1f495f47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りある x他1人 | 作成日時:2020年3月29日 7時