【宮侑】お前のおらん世界は【宮治】

8話 ページ8

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｢……ぃ……おい！起きいや寝坊助！｣









｢っ……！？！？｣









ペチッと頬に軽い痛みが走り、慌てて目を開ける。いつの間に寝とったんや俺。









…いや、そんな事はどうでもいい。









目を開けた瞬間俺の思考は一瞬で停止した。









銀色の髪








俺と同じ顔









あんだけ探したのに聞こえなかった声







目の前で俺の顔を覗き込んどるのは、正真正銘俺が探し続けとった片割れのサムやった。









｢お前、随分魘されとったけど悪い夢でも見たんか？｣









｢…サム……お前、サムか！？｣








目の前の片割れの顔をペタペタ触って、ソイツが本物のサムであることを確認した俺は年甲斐もなく思いっきりサムに抱きついた。









｢うわあぁぁぁぁっ！！！！サムや！！サムおったあぁぁぁっ…！！｣







｢ちょ、ツム！何しとんや気色悪いっ…はぁ！？何お前泣いてんねん！｣






どこにも行かすまいと思うて首に抱きついたら顔面思いっきり掴まれて全力で拒否られた。







でもそんなん気にならんぐらい、サムの姿を見て俺は安心したし嬉しかったんや。

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