保護者役、任されてます。【二口堅治】Part2

49. 白布先生の診断 ページ10

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黙々と手当てを進める白布のおかげで割と痛みが和らいだ。






白布曰く、唇の裏側と頬の内側を歯で思いっきり噛んでるからそこが傷になっているらしい。







｢結構深く噛んでるからしばらく痛いかもだけど、口内は治癒力が高いから1週間で治ると思う。唇の傷は軟膏塗っておいたし…あとは頬の傷だな。保冷剤外して。｣





言われた通りに頬に当ててた保冷剤を外すと、腫れはまだ引いてなかった。





｢一応湿布貼っておくから、もし合宿終わっても治らなかったらちゃんと病院行けよ？口内の方も何か変わった事があればすぐ病院行って。｣






｢はーい。ありがとう白布。｣





｢ありがとな。助かった。｣





｢君がいてくれて助かったよ。ありがとう。｣






｢…まぁ、しっかり手当てしないと監督にシバかれるんで。｣






｢そんな照れんなってーw｣






にろちゃんと監督と3人でお礼を言えば何故か照れくさそうにする白布。瀬見先輩におちょくられてるし…w






手当ても終わってみんなの所へ戻ろうとした時、廊下を走る音が聞こえてまさかと思えば、案の定おじいちゃんが物凄い勢いで救護室の中に入ってきた。






｢A！！！大丈夫か！？！？落ち着け、じいちゃんが来たからもう大丈夫だぞ！！病院行くか！？｣






｢うん、おじいちゃんが落ち着いて？｣






ほら、おじいちゃん見て監督がドン引きしてるじゃん。瀬見先輩も白布もポカーンってしてるし。






監督がおじいちゃんに白布が手当てしてくれた事とか怪我の状況を説明するとやっと落ち着いて、今度は白布を褒めちぎってた。




普段おじいちゃんが褒めることってあんま無いからなのか白布が凄い微妙な顔してる。おもしろい。






｢舞ちゃんは大丈夫？｣






｢滑津なら少し取り乱していたが伊達工の連中や若利たちがついているから今はもう落ち着いてるぞ。｣






おじいちゃんが向こうの様子を教えてくれて、私たちは急いで舞ちゃんたちの方へ向かった。

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