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次の瞬間、私はあなたの温もりに包まれた。
「あー…ダメだな。やっぱ聞かなかった方が良かったかも。」
「だから私、今まで何も言わなかったのに…」
「…俺もさ、お前のこと『だめ。』…はい?」
続きを言おうとする彼の口を私は手で覆った。
その続きを言われてしまうと、今度こそ彼を引き止めてしまいそうになるから。
「…その続きは、クロが日本に帰ってきた時に言って?」
「……いつ帰ってくるか分かんないぞ。それでもお前、待ってくれんの?」
抱き合って私の肩に顎を乗せたまま、耳元で彼はそう言った。
表情は見えないけど、きっと寂しそうな微笑みを浮かべているんだろうな。
「待つよ。何年でも待つ。こう見えて私、待つのは得意なんだよ?それに…クロが向こうで頑張ってる間、私もこっちで頑張るから。」
そう。夢を追いかけるのは彼だけじゃない。
いつか彼が帰ってきた時、胸を張って彼の隣にいれるような人になる為に私も夢を追いかけるんだ。
「ほんとお前ってさ、お人好しというか何つーか…いい女だよな。」
「ふふっ、今更ですか〜?」
「なぁ…もう少しこのままでもいい?」
「…うん、いいよ。」
私もしばらくあなたの温もりに触れていたいから。
絶対に忘れることのないように、私は彼の腕の中で彼の温もりを感じた。
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りある(プロフ) - ユッパさん» コメントありがとうございます!文才だなんて私には勿体ないお言葉ですが、とても嬉しいです!!ありがとうございます(^-^) (2020年5月30日 22時) (レス) id: 6c1f495f47 (このIDを非表示/違反報告)
りある(プロフ) - HQ馬鹿です☆さん» お返事が遅れてしまい申し訳ないです!!ご卒業おめでとうございました!中学生になって早々こんな状況になって大変かと思いますが、頑張ってください(^-^) (2020年5月30日 22時) (レス) id: 6c1f495f47 (このIDを非表示/違反報告)
ユッパ(プロフ) - こんなに、文才あって羨ましいです!感動して、涙でました他の作品も頑張ってください! (2020年5月30日 21時) (レス) id: 3f0bad7e77 (このIDを非表示/違反報告)
HQ馬鹿です☆ - またまたお久しぶりですw.どんだけコメすんのと思われてそうで少し怖いながらもコメしたHQ馬鹿です☆卒業ネタでなんかあったかくなりました!そして、ありがとうございます!私こう見えて卒業生です(小学校のww)これからも楽しみにしてます!失礼しました〜_(._.)_ (2020年3月3日 8時) (レス) id: c3109a0615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りある x他1人 | 作成日時:2020年2月29日 20時