花風に乗って散れ。【黒尾鉄朗】

14枚 ページ14

・





｢ねぇクロ。｣






｢んー？｣






｢クロはいつから私の事好きだったの？｣







｢高３の春だな。学校に植えてある桜の花弁を集めて友達と遊んでた姿に一目惚れした。｣







お前はいつから？って私の髪を弄びながら聞くクロに私は答えた。






｢高３の夏、クロの試合を初めて見にいった時。いつもふざけてるクロが真剣な顔でバレーしてるの見て惚れた。｣







｢へぇ〜…じゃあ今世界を相手にバレーやってる黒尾さんはどう？｣








｢…超かっこいい。｣








自分から聞いてきた癖に、クロは頬を赤らめて私の首筋に顔を埋めてきた。









｢…今日、初めてだったんだろ？腰大丈夫か？｣








｢大丈夫だよ。…クロの為に処女守ってたって言ったら引く？｣







そう言うと、クロは私の腰を抱き寄せて言った。








｢むしろ嬉しすぎて死にそう。…それに俺も今日、初めてだったし。｣








｢うそ…！？クロはてっきり経験者かと思ってた…｣








｢俺をどんな人間だと思ってんだよ…w俺はな、初めてはお前とするって決めてたんですー。｣







その言葉に、今度は私が顔を赤くした。









全く、どれだけ私を惚れさせるつもりなんだろう、この人は。

15枚→←13枚

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す