保護者役、任されてます。【二口堅治】

36. ご指名頂いちゃったよ ページ38

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後ろからはウシワカと天童覚が私を呼ぶ声。





前にはいつもの伊達工メンバー。







さぁ、私はどっちへ行けばいいのか。






考えるのめんどくさいからにろちゃんに助けを求めると、にろちゃんは視線で『とりあえず今日は白鳥沢の方にいたら？』って言ってきたので大人しくおじいちゃんの隣に座りました。





凄いでしょ、十数年の付き合いになると視線だけで会話できるようになるんだよ。







｢お！A来たか〜。これAたちが作ってくれたんだろ？｣





｢そうだよ〜。舞ちゃんと私の手作り。味とか大丈夫？｣





｢お前たちが作ったものが不味いわけないだろ。ちゃんと美味いよ。｣





｢ならよかった〜。｣






いつもみたいにおじいちゃんと喋りながら食べてたら、白鳥沢メンバーの視線がこっちに集まってるのに気づいた。






｢……何で見てる…ですか？｣






｢いや、なんか監督がこんなに笑顔で話す事って今まで無かったからびっくりした…｣





山形先輩がそう言うと、周りの人も頷いていた。ちなみにさっき白鳥沢のメンバーが自己紹介してくれたので皆の名前は把握できてます。






｢フン、わしがお前らに笑顔で喋ってたら気色悪いだろ！｣






｢でもさぁ〜、鍛治くんって本当にAちゃんの事大好きなんだネ！｣






｢あたりめぇだろ！Aはわしの可愛い可愛い孫だからな。｣






｢こりゃAに彼氏が出来た時は監督荒れるな…｣







瀬見さんの言葉におじいちゃんは｢Aが彼氏連れてきたら監督辞める｣とか訳の分からない事言い出すし、ウシワカはカレーが気に入ったのか夢中でカレーを食べている。






チラッと伊達工の方を見ればにろちゃんと目が合って、手を振ると何故かべーっと舌を出して煽ってきた。





にろちゃんは一体何がしたかったんだろう…

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