国見英を泣かせたい。【国見英】

11話 ページ12

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そして最後はこの人。英の1番の理解者。






『えっと…国見、誕生日おめでとう。お前とは中学の付き合いで今まで色んな事があったけど、お前は俺の1番の友達だし、1番の相棒……だと思ってる！


…だから、お前には幸せになって欲しい。中学の時からお前とAを見てきた俺だから胸を張って言える。お前たちはマジでお似合いだから、そのまま2人で幸せになれ！…お前と友達になれて良かったよ。生まれてきてくれてありがとう。』





改めて声に出すと恥ずかしいな…なんて金田一の声が聞こえる。






やっぱり英を1番近くで見てきたのは金田一だから、金田一のメッセージは感動するな…BGMのオルゴール調のバースデーソングも相まって涙腺が緩む…





｢金田一にこんな事言われたの初めてかもしれない……なんか、凄い照れるけど嬉しいような変な感じ………何でAが泣いてんの？｣





｢だって何か泣けるじゃんっ…英、良い友達に出会えて良かったね。｣






涙声になりながらそう言うと、それが英にとって涙腺を緩ませる引き金となったのか分からないけれど英が一瞬顔を歪ませて私から顔を背けた。






ん？待て待て待て待て。これはもしかしてもしかすると？？





英が泣くかもしれないという可能性に、私の涙は一気に引っ込んだ。





｢英…？泣いてる？｣




｢…いや、まだ泣いてないっ。｣




そう言う英の目は少しだけ涙目になってるだけで、ちょっと泣きそうになってるって感じだった。





｢まぁ、まだ泣くのは早いよ。ここからだから。｣






｢え、何、まだ何かあるの？｣






英がそう言いながらテレビ画面の方を見ると丁度画面が切り替わって、『私から英に伝えたいこと』というテロップが出てきた。

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